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Intel・NVIDIA・TSMCの重役が「世界的な半導体不足は2021年中続く」と予測、最悪の予測は「2023年以降も続く」


2021年第1四半期における半導体の供給は需要を大きく下回っており、3月8日にはSamsungが「世界規模で深刻な半導体不足が発生している」と警告を発しています。こうした状況の中、Intel・NVIDIA・TSMCという世界を代表する半導体メーカーの重役が「半導体不足はいつまで続くのか?」という質問に答えており、最悪のケースでは「2023年まで続く」という予測も飛び出しています。

Intel, Nvidia, TSMC execs agree: Chip shortage could last into 2023 | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2021/04/intel-nvidia-tsmc-execs-agree-chip-shortage-could-last-into-2023/

Nvidia warns the great GPU shortage will continue throughout 2021 - The Verge
https://www.theverge.com/2021/4/15/22385261/nvidia-gpu-shortage-rtx-3080-warning-comments-2021

Chip manufacturer TSMC warns shortages could continue through 2022 - The Verge
https://www.theverge.com/2021/4/15/22385240/tsmc-chip-shortage-2022-intel-ceo-earnings-graphics-cards-cpus-gpus

Sales of Fab Tools Surge to Over $71 Billion in 2020
https://www.anandtech.com/show/16620/sales-of-fab-tools-surge-to-over-71-billion-in-2020

Ars TechnicaやThe VergeなどのIT系ニュースメディアが報じたのは、Intelのパット・ゲルシンガーCEO、TSMCのC・C・ウェイCEO、NVIDIAのコレット・クレスCFOの三者がそれぞれ受けたインタビューの中から、「半導体不足」に関する質問への回答のみを抽出して比較するというもの。この世界的半導体メーカーの重役3者の予測にはそれぞれ差異がありましたが、「2021年中は続く」という点で共通しています。


The Washington Postのインタビューに応じたIntelのゲルシンガーCEOは、特にシリコン不足に苦しんでいる車両用チップの増産に応じるため、アリゾナに200億ドル(約2兆1800億円)規模の工場を2カ所新設するという(PDFファイル)計画を発表したことに触れて、「6〜9カ月以内に生産量を増やします」としながらも、「本格的な生産能力の確立には数年はかかると考えられます」と述べ、「チップ不足は2022年以降も続く」という見方を示しました。

ゲルシンガーCEO同様に、悲観的な見方をしているのがTSMCのウェイCEOです。ウェイCEOはBloombergに対し、「2023年には、より多くのキャパシティを提供してお客様をサポートできるようにしたいと思います。そのときには、供給不足が少しずつ解消されていくと思います」とコメントし、「少なくとも2022年中はチップ不足が解消されず、2023年にようやく解消される可能性が出る」という旨を述べました。

この2者に比べ、楽観的な見方を示したのがNVIDIAのクレスCFOでした。クレスCFOは、投資家向けに発表した2022年第1四半期の財務見通しに関する報告の中で、「2021年のほとんどの期間において需要が供給を上回ると予想しています。しかし、2022年第1四半期以降には、継続的な成長を支えるのに十分な供給をできると信じています」とコメント。つまり、半導体不足は2021年中に徐々に解消されていくという見通しです。

世界的な半導体不足の中、製造機器を新規導入して生産能力を増強するという動きが各国のチップメーカーで広まっています。半導体製造業の業界団体であるSEMIの報告によると、全世界における半導体製造機の投資額は、2019年の597億5000万ドル(約6兆5000億円)から2020年の711億9000万ドル(約7兆7500億円)に19%増加しました。2020年度の投資額を国別で見ると、中国が187億2000億ドル(約2兆300億円、前年度比39%増)、台湾が171億5000万ドル(約1兆8700億円、前年度比0.2%増)、韓国が160億8000万ドル(約1兆7500億円、前年度比61%増)、日本が75億8000万ドル(約8250億円、前年度比21%増)という結果で、2019年の首位だった台湾を中国が追い抜かし、それを韓国が猛追しているという形です。


一方、アメリカでは議会のタカ派が「中国の半導体を制限すべき」と主張しており、「14nmプロセス以下で設計される中国製チップに販売ライセンスを要求すべき」という論調が広がっています。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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