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最高のアイデアを生み出す「ブレインストーミング」をグループ/1人で実行する時のポイントまとめ


「最良かつ急進的なアイデアは、答えを導き出そうとする思考方法ではなく、自由な質問によって生まれる」という発想に基づき設計された会議方法を「ブレインストーミング」と呼びます。GoogleやFacebookといった大手テクノロジー企業でも採用されるブレインストーミングをグループ、あるいは1人で実行するためのプロセスやポイントについて、マネージメントプラットフォームを運営するShereen Qumsieh氏がまとめています。

What is Brainstorming?
https://runpondr.com/blog/brainstorming

ブレインストーミングは広告代理店の役員だったアレックス・F・オズボーン氏が開発した会議方法。人は生活の中でさまざまな問題解決を行いますが、ブレインストーミングは、自由な発想で可能な限り最高な結果を生み出すように設計されています。

人の創造プロセスを大きく2つに分けると、洞察と新しいアイデアを得るために考えを広げる「発散的思考」と、アイデアを洗練させて考えを狭めていく「収束的思考」になります。多くの人は教育の中で収束的思考の技術を育みますが、最良かつ急進的なアイデアは発散的思考によって生み出されるもの。ブレインストーミングは発散的思考のアプローチを取っており、その焦点は「回答」ではなく「質問」に当てられます。


マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者であるハル・グレガーソン氏が「被験者グループに4分間の間、質問のみを提供してもらう」という実験を行ったところ、人々が多くの意見を出すようになり、最初に提示された問題を見直す傾向が観察されました。このことから、質問に焦点を当てたブレインストーミングは直面する壁を壊し、新しい解決法を生み出す手法であるとともに、問題解決を行う創造的なチームを育むものであるとグレガーソン氏は結論付けています。

ブレインストーミングはグループで行うことが一般的ですが、1人でも実行することが可能です。そこでQumsieh氏は、グループあるいは個人のブレインストーミング方法について、以下のようにまとめています。

◆グループでのブレインストーミングの方法
ステップ1:セッションの準備
ブレインストーミングは少人数で行うことが推奨されており、参加人数は5~7人までに収めるべきとのこと。また参加者についても注意すべきで、志を同じくする人だけが集まると、ビジョンを育むだけで終わってしまいます。できるだけ多様なバックグラウンドや経験を持つ、異なる分野の人々を集めることが大切です。

また、出てきたアイデアをホワイトボードに記録し、参加者を軌道に乗せるための「ファシリテーター」を決める必要があります。アイデアが視覚化されることは、参加者を議題に集中させ続けることに役立つとQumsieh氏は記しています。

そして、ブレインストーミングを行う前に時間制限を設けることも重要。どのくらいの時間が必要なのかは内容にもよりますが、通常は15分~1時間とのことです。


ステップ2:セッションのマネジメント
まず、ブレインストーミングでは参加者が議題について理解し知識を共有するために、短い概要の説明からスタートします。また参加者の中には声が大きい人、小さい人、場を支配したい人などさまざまなタイプの人が存在するので、「全ての人の声が届いていること」をファシリテーターが都度確認します。

そして、ブレインストーミングは自由な意見を出す場ではあるものの、あまりにも議題から離れすぎると目的が果たせなくなることにも注意。話がうまく進まなくなった時は会話の焦点を合わし直す必要があります。


特に重要なのは「楽しい」「自由な」環境を作り、参加者の声を殺さないこと。アイデアは後でいくらでも洗練させることが可能なので、アイデアを押しつぶさず、できるだけ多くのアイデアを出すことに注力します。この際、いったん新しいアイデアを全員が出したら、その新しいアイデアに基づき次の質問や考えを出すことで、より豊富なアイデアを生み出すことが可能とのこと。

最後に、燃え尽き症候群を避けるために休憩時間をとることについてもQumsieh氏は言及しました。

ステップ3:セッションの振り返り
セッションが終了したら、「どのアイデアが実行可能かどうか」という視点でアイデアを見直します。このプロセスはいわゆる「収束的思考」に当たる部分になります。


◆1人でできるブレインストーミングの方法
ブレインストーミングは複数人で行うのが一般的ですが、自分1人で行うブレインストーミングにも「ポジティブになれる」「人の判断やエゴから解放される」というメリットが報告されているとのこと。Qumsieh氏は、ブレインストーミングを1人で行う時に向けて、以下のようなコツをまとめています。

・ワードストーミング
「ワードストーミング」と呼ばれる方法は、1つの単語について考えつくことを全て紙に書き出すというもの。書きとめた単語を全体的に見ることにより、1つのアイデアとして形になることがあるとのこと。また、言葉の代わりに絵を描くことで、脳の分析的な部分をオフにして、自分の無意識にアクセスすることも可能です。

・「もしも」を仮定する
「もしも」から始まる簡単な自問自答を行う方法も1つのブレインストーミング。これは作家が無からアイデアを生み出すために行う手法だとQumsieh氏は述べています。

・マインドマップ
考えを整理したり、頭の中の考えを「見える化」したりする方法の1つにマインドマップが挙げられます。マインドマップによって、1つのことを核にしつつ、さまざまな考えを探索できるようになるとのことです。


・質問
これはグループによるブレインストーミングと同じで、答えを見つけようとせず、とにかく質問を提起するという方法。答えを求めないことにより、自分の想定外のことが明らかになるとのこと。

・制限を設ける
制限を設けることは「自由に考える」ことの真逆のことのように聞こえますが、実際には時間や考えに制限を設けることは創造性の発揮に役立つとQumsieh氏は述べました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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