座るより歩く方が平均60%もクリエイティブな能力を向上させることが明らかに

By Francisco Osorio

スタンフォード大学で教育心理学の博士課程を卒業したMarily Oppezzo氏とスタンフォード大学院の教育学部にて教授を務めるDaniel Schwartz氏の共同研究により、座ったままよりも歩いている時の方が平均で60%も新しいことをひらめいたり物事を生み出したりするときに関わってくる「クリエイティブな能力(クリエイティビティ・創造性・創造力)」を向上させることが明らかになりました。

Stanford study finds walking improves creativity
http://news.stanford.edu/news/2014/april/walking-vs-sitting-042414.html


研究では、歩くことがクリエイティブな能力を向上させ、これは屋内でも屋外でも同様に効果を発揮する、ということが分かりました。つまり、歩くという行為自体がクリエイティブな能力を向上させる主な要因で、これは環境には大きく影響されない、ということです。また、歩行時は座っている時よりも一貫してクリエイティブな能力が高くなることも判明しています。

By Thomas Leuthard

Journal of Experimental Psychologyにて公表されたOppezzo氏とSchwartz氏の研究によると、これまでは「有酸素運動がどうやって長期的な認知機能を保護するのか」に焦点を合わせた研究が多かったそうですが、これらの研究はとりわけ「有酸素運動にはならないような軽い歩行」の持つ効果に関する調査を世の中に発表してこなかったとのこと。そしてOppezzo氏は「屋外を歩くことが最も効果を発揮しましたが、ランニングマシンの上や部屋の中を歩き回ることも優れた効果を発揮したことにとても驚いています」と、研究者側もこの結果に驚いていることを明かしています。

Oppezzo氏とSchwartz氏の研究では176名の大学生と成人を被験者に、「屋内のランニングマシン上を歩く」「屋内でイスに座る」「屋外で歩く」「屋外で車いすに乗り、押してもらって移動する」という4つの状態ごとにクリエイティブな能力に差が生じるかを調査したそうです。「屋外で車いすに乗り、押してもらって移動する」という状態を設けたのは、視覚的に屋外を移動することがクリエイティブな能力に影響する可能性があったから、とのこと。

実験ではクリエイティブな能力を測定するために、思考のプロセスや方法、多くの解決策を探すためにどういったクリエイティブなアイデアが出てくるのかを調査しました。具体的は実験内容の一例としては、被験者に3つのオブジェを与え、4分間でできるだけ多くの組み合わせを考えてもらうというものが挙げられています。そしてこの実験の結果、歩いている時の方がクリエイティブな能力が向上していることが判明した、というわけです。

By Art Crimes

実験では屋内で歩く方が屋外で歩くよりもクリエイティブな能力が向上したこともあったようで、他にも少し歩き回ってからイスに座ってもクリエイティブな能力は向上したままである、ということが明らかになっています。

ブレインストーミング時にはより良い効果を得られますが、何かしらの単一の回答を求められるような場合は、歩いていても座っていてもパフォーマンスに大差がないことも判明しています。つまり、新しい展望やアイデアが欲しい際には「歩くこと」によって何か良いアイデアが浮かぶかもしれない、とOppezzo氏は述べています。

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この研究結果は神経学や生理学などの分野で助けになる、とSchwartz教授はコメントしており、「なぜこういった現象が起きるのか」についても研究を進めていくことを明言しています。

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in サイエンス, Posted by logu_ii