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検索サービスとウェブブラウザがデフォルト選択になっていることの影響について政府機関が意見募集


スマートフォンやタブレットで、ウェブブラウザや検索エンジンを使うにあたって、選択画面があったほうがよいのか、あるいは消費者の選択肢を向上させるために選択画面以外に方法はあるのかといった点について、オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)が消費者や業界関係者からの意見を募集しています。

集まった意見は、ACCCがまとめている「デジタルプラットフォームに関する調査」に盛り込まれる予定です。

Feedback sought on choice and competition in internet search and web browsers | ACCC
https://www.accc.gov.au/media-release/feedback-sought-on-choice-and-competition-in-internet-search-and-web-browsers


通常、PCやスマートフォン、タブレットはメーカーによって特定のウェブブラウザを含むOSがプリインストールされています。そして、ウェブブラウザでは特定の検索エンジンを使うように初期設定されていることが多々あります。

たとえば、ほぼすべてのAndroid端末にはウェブブラウザとしてGoogle Chromeがインストールされています。そして、Google ChromeとSafariでは、初期設定で使う検索サービスはGoogleになっています。これにより、Google検索はモバイル端末の95%以上のデフォルト検索エンジンとして使用されています。


オーストラリアでモバイル端末のブラウザとして最も一般的なのはSafariで、シェアは51%。続いてChromeが39%、Samsung Internetが7%で、Mozilla Firefoxは1%未満だとのこと。デスクトップ端末だとトップはChromeの62%で、続いてSafariが18%、Microsoft Edgeが9%、Mozilla Firefoxが6%となります。

Googleは、「Safariのデフォルト検索エンジン」の座を確保するため、数千億円から1兆円といわれるライセンス料を支払っています。

GoogleはSafariのデフォルト検索エンジンになるために推定1兆円以上を支払っている - GIGAZINE

by Barry Schwartz

すでにヨーロッパでは、Googleは地位を利用して独占禁止法に違反する振る舞いをしたということで、5700億円の制裁金が科されています。その後、ヨーロッパのAndroidユーザーには検索サービスとブラウザをダウンロードする選択肢を示した新たな画面が表示されるようになりました。

GoogleにEU独禁法違反で5700億円もの制裁金、Androidが無料ではなくなるかもとGoogleのCEOが示唆 - GIGAZINE

by Rob Bulmahn

ACCCは、この選択画面表示の有効性や、オーストラリアで実施するにあたって目的に適するかどうか判断するための情報を求めて、意見を募集しています。

ACCCのロッド・シムス委員長は「一般的に、デフォルトの選択肢を設定した場合、消費者や企業はその選択肢に固執する可能性が大幅に高まることがわかっています。これは、サービス提供時の競争や、消費者の選択肢を減少させる効果があります」と語りました。

最終レポートは意見を集約したのち、2021年9月に発行される予定です。

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in メモ,   ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by logc_nt

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