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通信キャリアが契約者の個人データを第三者に自動的に提供できるようプライバシーポリシーを変更していたことが判明


アメリカ国内で第2位のシェアを誇る大手通信キャリアT-Mobileが、契約者を自動的に広告プログラムに登録し、ウェブやアプリの使用状況を第三者に販売できるようプライバシーポリシーを変更したことが判明しました。契約者は各自でオプトアウトしない限り、データを広告主等に提供し続けることになります。

Control Your Data | T-Mobile Privacy Center
https://www.t-mobile.com/privacy-center/take-control-of-your-data

T-Mobile to Step Up Ad Targeting of Cellphone Customers - WSJ
https://www.wsj.com/articles/t-mobile-to-step-up-ad-targeting-of-cellphone-customers-11615285803

広告プログラムが開始されポリシー変更が有効になるのは2021年4月26日から。このプログラムに登録された契約者は、アクセスしたウェブサイトのURLや種類、使用したアプリなどのデータが収集されます。T-Mobileは「これらのデータは匿名化され、広告識別子や別の識別子に紐付けられて提供される」と説明しています。


T-Mobileの広報担当者は「多くの人がより関連性の高い広告を好むと聞いているので、この設定を基本としています。この変更により、契約者は自分の興味にあった広告を表示できるようになります」と述べています。

一方で電子フロンティア財団のアーロン・マッキー氏は「このタイプのデータは非常に匿名性が低く、データを個人に結び付けるのは至極簡単である」と警告しています。T-Mobileはおよそ8000万人のユーザーを抱えており、このプライバシーポリシーの変更によってマーケターとのビジネスを改善する狙いがあるものとみられています。


アメリカの法律では、通話記録や請求情報などの「顧客独自の情報」の取り扱いについて通信会社に対する制限がありますが、スマートフォンなどの使用によって生み出された大量のユーザーデータの取り扱いについてはほとんど制限がありません。国内シェア第1位のVerizonと第3位のAT&Tも、T-Mobileに近い形でユーザーのデータ収集を行っていることが、いくつかのメディアによって指摘されています。

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in モバイル,   セキュリティ, Posted by log1p_kr

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