サイエンス

生命、宇宙、すべての究極の質問への答え「42」は真実なのか?


全世界で1600万部売れた「銀河ヒッチハイク・ガイド」や「ドクター・フー」シリーズを生み出した作家・脚本家のダグラス・アダムズ氏は、「42」という数字を特別視していました。この42という数字が宇宙にとって意味を持つのかどうか、新たに論文が発表されています。

Measurement Quantization Describes the Physical Constants
http://article.sapub.org/10.5923.j.ijtmp.20211101.03.html


Hitchhiker's Guide To the Galaxy: New Research Says #42 Really Is Our Number - Slashdot
https://science.slashdot.org/story/21/01/31/0037221/hitchhikers-guide-to-the-galaxy-new-research-says-42-really-is-our-number

アダムズ氏の小説「銀河ヒッチハイク・ガイド」に登場するスーパーコンピューターのディープ・ソートは、「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」について問われ、750万年の計算の末に「42」と算出しました。この「42」という数字はSFファンの間で有名になり、アダムズ氏が亡くなった2001年に発見された小惑星、暫定指定2001 DA 42は、「25924 Douglasadams」と名付けられたほど。また、Google検索で「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」と入力すると、計算機が「42」とはじき出すほどに有名な数字となりました。


そんな中、新たに、量子重力電子構造の関係について研究するThe Informativity Instituteの創設者でありフロリダ大学の理論物理学者であるジョディ・ガイガー氏が新たに「Measurement Quantization Describes the Physical Constants」(測定量子化は物理定数を説明する)という論文を発表。論文の中では「42」という数字について多く言及されました。

コンピューター関係のニュースを扱う掲示板SlashdotでThe Informativity Instituteのアカウントは論文を引き合いに出し、「世界は『42』の産物だ」とコメント。プランク単位系の観点から微細構造定数や電磁定数、 原子性などを見ていくと、42や42の倍数が何度も登場することになることから、「42という数字が、私たちの宇宙を定義するもの」だと述べました。「ダグラス・アダムズは銀河ヒッチハイク・ガイドを書いている時に意味なく数字を選んだかもしれませんが、実際には正しい数字を選んでいました。全てを定義づける数字を、です」とのことです。

一方で、上記の論文が掲載されたInternational Journal of Theoretical and Mathematical Physicsは査読付きのジャーナルであると説明されているものの、論文提出日・受理日・公開日から「意味あるレビューが不足しているように見える」と指摘されており、論文の内容に疑問を持つ声も上がっています。

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in サイエンス, Posted by darkhorse_log

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