GitHubの社内Slackで「ナチス」という言葉を使ったユダヤ人従業員が解雇される
By othree
2021年1月7日にドナルド・トランプ氏の支持者が連邦議会議事堂を襲撃した事件を受けて、GitHubのユダヤ人従業員が社内のSlackチャンネルに「ナチス」というワードを含む文を投稿したところ、解雇されてしまったことが発覚しました。このGitHubの対応をめぐり、ネット上で批判が巻き起こっています。
GitHub reportedly fired a Jewish employee who warned co-workers to stay safe from Nazis - The Verge
https://www.theverge.com/2021/1/12/22227487/github-microsoft-fired-jewish-employee-warned-nazis-us-capitol-breach
GitHubのユダヤ人従業員は、連邦議会議事堂が襲撃されたというニュースを受けて、「気をつけて。ナチスまでもうすぐだ(stay safe homies, Nazis are about)」という文章を社内のSlackチャンネルに投稿しました。GitHubの人事部は、社内のSlackチャンネルで「ナチス」というワードを使ったことを非難し、投稿の2日後には「素行不良」を理由にユダヤ人従業員を解雇しました。
GitHubの従業員は、ユダヤ人従業員を解雇するという人事部の対応に不満を感じ、経営幹部に対して「反ユダヤ主義および白人至上主義に対する強固な姿勢を取る」ように求める200人分の署名を提出しました。また、従業員たちは、ユダヤ人従業員が解雇された本当の理由を明らかにするように求めています。
この件を報じたIT系ニュースサイトThe Vergeによると、GitHubを解雇されたユダヤ人従業員はBusiness Insiderのインタビューに対して、「私の家族はホロコーストで亡くなっています。今回の連邦議会議事堂の襲撃にネオナチ組織が関与している事を知り、ワシントンD.C.に住む親戚や同僚を心配して問題の文章を投稿しました」と語っているとのことです。
また、GitHubのCEOであるナット・フリードマン氏は、「GitHubは従業員の離職に関する状況を調査しており、徹底的な調査と適切な処置を行う予定です」と語りました。
なお、GitHubを2018年に買収したMicrosoftは今回の議事堂襲撃を受けて、政治献金を一時停止することを決定しています。さらに、Microsoftの社長であるブラッド・スミス氏はトランプ大統領に対して「混乱を終結させ、権力の平和的進行を促進する」ように求める声明をリツイートしています。
Well said. This is a day to speak up for our Constitution and its values. We are proud to be a member of the @BizRoundtable. https://t.co/SmJ8Fsxvui
— Brad Smith (@BradSmi) January 6, 2021
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