日本国憲法を論理プログラミング言語で表記し、Q&A方式で分かりやすく表示してくれる「論理憲法」を使ってみた
日本の最高法規である日本国憲法の条文を論理プログラミングを用いて表記し、日本国憲法の内容をQ&A方式で分かりやすく表示してくれるウェブアプリ「論理憲法」を使ってみました。
論理憲法
http://bitlaw-jp.github.io/logicon-system/index.html
「論理憲法」のトップ画面はこんな感じ。画面中央に質問内容を設定する選択ボックスが配置され、その下に設定した質問内容が表示されています。初期設定では「天皇ってなに?」という質問が表示されていたので、そのまま「質問する」をクリックして回答を見ることにしました。
回答の表示はこんな感じ。左側に「論理憲法」のプログラム実行結果が表示され、右側には「天皇は日本国の象徴です。(第1条)」「天皇は日本国民統合の象徴です。(第1条)」という回答が表示されています。このように「論理憲法」では日本国憲法の内容を簡潔に分かりやすく表示させることが可能。一体どのような仕組みで動作しているのか気になるので、「ソースコードを確認」をクリックして、「論理憲法」のソースコードを表示させてみます。
ソースコードを確認すると、日本国憲法の条文が論理プログラミング言語の1つであるPrologで表記されていることが分かります。「論理憲法」では、日本国憲法の条文をPrologで表記し、「-? 『ユーザーが選択した述語』(『ユーザーが選択した主語』,X,N).」というPrologの質問コマンドを動作させることで、日本国憲法をQ&A方式で表示しているようです。
また、回答の下部には「日本国憲法原文を確認」というボタンがあり、e-Gov法令検索の日本国憲法のページで原文を確認できる設計ですが、e-GovのURLは2020年のリニューアルに伴って変更されており、記事作成時点では「日本国憲法原文を確認」をクリックしてもエラーページが表示されてしまいます。今回は、他にも日本国憲法の内容をチェックしたいので、画面下部の丸いボタンをクリックして質問画面へと戻ります。
質問画面では、左側の選択ボックスをクリックすることで質問に用いる述語を選択できます。今回は「do(する)」を選択しました。
右側の選択ボックスでは主語を選択できるので、「内閣」を選択。
「内閣は何をするの?」という質問文が完成したので、「質問する」をクリックして回答を表示させます。
回答はこんな感じ。複数の条文に分かれている内容を「内閣がすること」として一括で表示させることができました。
「論理憲法」は、法令文をコンピューター処理できる形に書き換えることで、法的思考を用いずに法令文の議論を可能にすることを目指すプロジェクト「bitlaw」の一環として開発されています。また、bitlawに関するソースコードは全てGitHubで公開されており、誰でも修正・提案が可能とのことです。
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