二酸化炭素を排出しにくい発電方式に取り組む国が一目でわかる「electricityMap」
近年は地球温暖化に対する懸念が盛んに叫ばれており、温暖化によって超巨大津波が生じたり、「第三次世界大戦レベルの危機」が発生したりするという可能性も指摘されています。そんな地球温暖化に大きな影響を与える「二酸化炭素排出量」の少ない発電方式を採用する国が一目でわかる世界地図が「electricityMap」です。
electricityMap | ライブ二酸化炭素排出地図
https://www.electricitymap.org/map
electricityMapにアクセスすると、ページの中央部分に「当サイトでは、単位あたりの電力を生産するのにどれほどの量の二酸化炭素を放出しているのかをリアルタイムで確認できます」といったelectricityMapに関する説明が表示されます。実際にelectricityMapを使うには、×をクリック。
electricityMapはこんな感じで、左側のカラムには登録されている国や地域の一覧が、右側にはマップ本体が配されています。
electricityMapでは以下のように、世界地図が「各地域の発電で発生する二酸化炭素の量」に応じて色分けされています。緑に近ければ近いほど二酸化炭素を排出しない発電方式を採用しており、ブラウンに近ければ近いほど二酸化炭素を排出する発電方式を採用していることを意味しています。なお、灰色はデータがない地域を意味しており、記事作成段階では半数以上の国々がデータなしの状況でした。
カーソルを合わせると、その地域で1キロワットの発電を1時間続けた際に排出される温室効果ガスを二酸化炭素に換算したときのグラム数や、原子力発電などの低炭素な発電方式や太陽光発電や水力発電などの再生可能エネルギーを採用している割合が表示されます。
クリックすると、その詳細を見ることも可能。
日本は九州のみデータが存在していました。九州で1キロワットの発電を1時間続けた際に排出される温室効果ガスは二酸化炭素で530g相当。使用されている電力のうち、低酸素エネルギーを使用する割合は25%で、その全てが原子力による発電です。再生可能エネルギーは0%でした。
また、地図を拡大すると、隣接する国に対して電力を販売しているのか、購入しているのかが矢印で表示されます。
矢印にカーソルを合わせると、具体的な取引量を確認可能。フランスはベルギーに対して時間あたり27メガワットの電力を売却しているようです。
また、右側の「Show wind layer」をクリックすると、風向きを示すレイヤーを追加可能。排出された温室効果ガスがどこに吹き込むのかが理解できます。
「Show solar layer」ボタンでは、降り注ぐ太陽光を確認可能。20時時点では以下のように、アフリカ大陸とオーストラリアの間の海域に日光が降り注いでいるようでした。
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