メモ

新型コロナウイルスが「通勤」に与えた影響とは?


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって不要不急の外出を控えることが重要となったため、在宅勤務やオンライン学習が急速に拡大しました。その結果として生じた「通勤時間」の変化について、オーストラリアのシドニー大学の専門家がまとめています。

COVID has proved working from home is the best policy to beat congestion
https://theconversation.com/covid-has-proved-working-from-home-is-the-best-policy-to-beat-congestion-148926

COVID-19の流行を契機として、さまざまなライフスタイルに変化が訪れています。そうした変化の中でも、シドニー大学の運輸・ロジスティクス研究所のデヴィッド・ヘンシャー所長とマシュー・ベック准教授は「COVID-19による在宅勤務の増加はこれまでに実施された最高の交通住宅政策です」と指摘します。

2020年5月下旬に収集されたデータによると、オーストラリア人は1週間のうち平均4日弱勤務しており、そのうち平均2日弱ほどを在宅勤務しています。特に人口の多い州は在宅勤務をしている人が多く、オーストラリア首都特別地域に住んでいる労働者は週のうち平均2.65日を在宅勤務している計算です。こうした在宅勤務の拡大によって、ピーク時の通勤混雑が10~15%減少したとする研究結果も発表されており、ヘンシャー所長らは「政府の誰もが達成できなかった渋滞対策が、わずか一晩で成し遂げられました」と表現しています。


ヘンシャー所長らによると、この通勤時間の減少はとてつもない経済効果を生み出しているとのこと。ヘンシャー所長らの試算によると、シドニーを中心に形成される経済圏においては、通勤にかかるコストが年間105億オーストラリアドル(約8230億円)から55.8億オーストラリアドル(約4370億円)とおよそ54%削減されたそうです。これは1人あたりに換算すると、年間2312オーストラリアドル(約18万1000円)、1週間で48.16オーストラリアドル(約3770円)、1日で9.63オーストラリアドル(約755円)の節約に相当します。

さらに、通勤の削減によって生じた直接的な経済効果よりも「通勤『時間』の削減によって生じた間接的な経済効果」のほうが大きいとヘンシャー所長らは指摘しています。ヘンシャー所長らの試算によると、在宅勤務による間接的な経済効果は1人あたり年間5203オーストラリアドル(約39万4000円)で、これは1週間で108.39オーストラリアドル(約8500円)、1日で21.68オーストラリアドル(約1700円)の節約に相当します。


こうした在宅勤務の拡大によって生じるデメリットについては「自家用車の普及」が考えられるとのこと。ヘンシャー所長らは、在宅勤務を週1~2日のペースで行って出社日が週5日から週3~4日に減少する場合は駐車料金などの費用がそれほど負担にならなくなる上に、渋滞自体も減少しているため、通勤を公共交通機関から自家用車に切り替える人が増えるかもしれないと指摘。こうした減少がオーストラリア全土の道路の敷設計画に影響を与える可能性があるとして、輸送ネットワークに対する影響を削減するためにも在宅勤務を公的に支援する政策を実施するべきだと主張しました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
勤務時間外にデジタル機器をオフにして仕事の連絡を拒否する「つながらない権利」がヨーロッパで推進される - GIGAZINE

新型コロナウイルスパンデミックで「生産性」は本当に向上したのか? - GIGAZINE

通勤電車やバスなど公共交通機関は新型コロナウイルスの感染を拡大させるのか? - GIGAZINE

徒歩または自転車での通勤は労働者の幸福と生産性をアップする - GIGAZINE

in メモ, Posted by log1k_iy

You can read the machine translated English article here.