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通勤時間が20分増えると給料19%カット相当の仕事の満足度が減る

by Redd Angelo

近年では自宅から遠隔で仕事を行うリモートワークの方法を取っている人もいますが、まだ大部分の人は自宅から仕事場まで電車やバスを使って通勤しています。しかし、イギリスで行われた最新の研究で、通勤時間が20分増えると給与が19%減少することと相当するほどに仕事の満足度が減ることがわかりました。

Long commutes to work are as bad as a pay cut when it comes to happiness and wellbeing
(PDFファイル)https://travelbehaviour.files.wordpress.com/2017/10/caw-summaryreport-onlineedition.pdf

Extra 20 minutes commuting per day 'equivalent to 19% pay cut' for job satisfaction | London Evening Standard
https://www.standard.co.uk/news/transport/extra-20-minutes-commuting-per-day-equivalent-to-19-pay-cut-for-job-satisfaction-a3664951.html

西イングランド大学で交通行動について研究するKiron Chatterjee准教授らによる研究チームは、イギリスで働く従業員2万6000人の通勤状態が彼らのウェルビーイングにどのようなインパクトを与えているのかを、過去5年間のデータを基に調査しました。その結果、通勤時間が長いと、仕事と余暇の両方の満足度が減っていくことが判明。加えて、ストレスを増え、メンタルヘルスの状態が悪化するという結果が示されました。


働く人の中には高い給与を得て仕事の満足度を上げるために長い通勤時間に耐える人もいますが、この行動は全く逆の効果を生み出している可能性があるわけです。Chatterjee准教授は「この研究は、長い通勤時間に耐えて得る付加的な収入が、通勤時間が生み出す負の側面を埋め合わせるほどのものなのか?という疑問を呈します」と語りました。

なお、通勤時間は同じでも、徒歩あるいは自転車で通勤を行う人は余暇に対する満足度が減少しないこと、そしてバス通勤は他の通勤方法よりもネガティブな影響が大きいことなども判明しています。電車通勤について言うと、移動距離が大きい方が移動距離が少ない人よりもストレスが小さいことがわかりました。

by jacme31

また、長い通勤時間によって仕事の満足度が影響される度合いは、男性よりも女性の方が高いという調査結果も示されました。

ただし、長い通勤時間が生活全体の満足度に大きな影響を与えるというエビデンスは見つかっていません。人が長い通勤時間に耐えるのは雇用状況を向上させ、家を持ち、家庭環境をよくする目的であることが多いところ、これらの要素が人生全体の満足度と大きく関わっていることがその理由と見られています。この点についてChatterjee准教授は、「これは、長い通勤時間が主観的なウェルビーイングに与える影響を軽視していいということではありません。長い通勤時間『支払うべき代償』として受け入れられるのは、それがやむを得ず、社会的標準だと考えられているかによるのかもしれません」と語りました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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