Appleの中の人が「iPhone 12」の5G対応やMagSafe、Ceramic Shieldなどの新機能について語る
Rich DeMuro氏がMCを務めるテクノロジーに関する最新情報を伝えるポッドキャスト版「Rich On Tech」に、AppleでiPhoneの製品担当マーケティング部門ヴァイスプレジデントを務めるKaiann Drance氏が出演し、発売されたばかりのiPhone 12やiPhone 12 Pro、さらにはMagSafeアクセサリなどについて語っています。
Apple VP Kaiann Drance Interview Addresses Battery Life, MagSafe, and Power Adapter Concerns - MacRumors
https://www.macrumors.com/2020/10/23/kaiann-drance-interview-addresses-concerns/
iPhone marketing exec talks iPhone 12 with 5G, MagSafe, and more in new interview - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2020/10/24/iphone-marketing-exec-talks-iphone-12-with-5g-magsafe-and-more-in-new-interview/
DeMuro氏がパーソナリティーを務めるポッドキャスト版Rich On Techに出演したのは、AppleでiPhoneの製品担当マーケティング部門ヴァイスプレジデントを務めるKaiann Drance氏。同氏はAppleの新製品発表会でiPhoneに関するプレゼンテーションを行った人物です。
Drance氏はiPhone 12が5Gに対応したことについて、「iPhone 12のバッテリー寿命をさらに延ばすために、システム全体で多数のソフトウェア最適化を行いました。さらに、『スマートデータモード』と呼ばれる新機能を追加したことで、5Gの使用量とバッテリー寿命を適切に管理できるようになり、本当に重要なタイミングで5Gのスピードを体感できるようになっています。そして我々が本当に重要だと考えるのは、キャリアパートナーと行った作業です。Appleはキャリアパートナーとネットワーク設定や展開計画で協力しており、iPhoneと一緒に設定を最適化し、バッテリー寿命を最適化しています」と語り、5Gのスピードとバッテリー寿命を両立するためにとった施策について説明しています。
Drance氏がiPhoneの5G対応において鍵となった機能として挙げた「スマートデータモード」は、5Gの速度を必要としない場面では自動的にLTE(4G)ネットワークを使うことで、バッテリーの消耗を抑えることができるという機能です。
iPhone 12とiPhone 12 Proで採用された、Appleが独自開発したディスプレイガラス「Ceramic Shield」について、DeMuro氏は「まだiPhoneには画面保護シールを貼る必要がありますか?」と尋ねていますが、Drance氏は明確な返答をしていません。代わりに、Drance氏はiPhone 12が採用した新しいフラットエッジデザインが落下防止を助け、iPhoneをより耐久性の高いものにしていると説明しています。なお、AppleによるとCeramic Shieldにより耐落下性能は4倍も向上しているとのことです。
iPhone 12シリーズは背面ガラスにCeramic Shieldを採用していませんが、この背面ガラスについてDrance氏は「偶発的な落下に対して2倍のパフォーマンス向上を実現したスマートフォン用のガラスとして入手可能な最も頑丈なガラス」と説明しています。
DeMuro氏はiPhoneを充電/同期するためのLightningケーブルが、2020年発売のiPhone 12シリーズからUSB-A対応のものではなくUSB-C対応のものに変更されたことに疑問を呈しています。これに対して、Drance氏は「まず、すべてのiPhone 12モデルで古いLightningケーブルと、既存の電源アダプタを引き続き使用することができます。実際、これらの古いアクセサリーをそのまま使用することをオススメします。そして新しいものが必要な人のために、パッケージの中にUSB-C対応のLightningケーブルを付属しました。USB-Cはより現代的なテクノロジーであり、より高速であるという点でUSB-Aとは異なります」とコメント。
さらに、「別のスマートフォン製品または別の家電製品用のUSB-C対応電源アダプタをお持ちかもしれません。過去数年間で、電源アダプタの多くがUSB-C対応のものに移行しています。あなたがAppleユーザーであり、MacもしくはiPadを持っている場合は、すでにUSB-C対応の電源アダプタ、もしくはUSB-Cポートを持ったコンピューターを所持しているかもしれません」と、USB-C対応の電源アダプタがこの世にあふれていると述べました。
さらに、iPhone 12シリーズで登場した「MagSafe」についてもDrance氏は言及しています。MagSafeはiPhoneのワイヤレス充電用コイルの中に磁石を入れることで、専用の充電器をつねに端末の正しい位置に固定したり、レザーケースなどのアクセサリを取り付けたりすることができるようになるというものです。
DeMuro氏はiPhone 12のワイヤレス充電機構に磁石が内蔵されたことで、クレジットカードの磁気ストライプなどに影響がないかどうか質問しています。これに対してDrance氏は、クレジットカードへの影響については「問題ない」と断言していますが、ホテルのルームカードなどの使い捨てタイプのカードについては注意する必要があると述べました。
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