ネットサービス

Facebookが戦闘や軍を想起させる言葉で投票を促す投稿を削除すると発表


人種差別を巡って抗議活動や暴動が起こっているアメリカで、2020年11月3日(火)にアメリカ大統領選が行われます。投票の前後にも混乱や暴動が発生する可能性が指摘されており、これを受けてFacebookは軍隊や戦闘を思わせるような言葉で投票を促すことを禁止するポリシーを発表しました。

Preparing for Election Day - About Facebook
https://about.fb.com/news/2020/10/preparing-for-election-day/

Facebook to temporarily halt all political ads in U.S. after polls close Nov. 3 - The Washington Post
https://www.washingtonpost.com/technology/2020/10/07/facebook-political-ads/

Facebook bans 'militarized' calls for poll watching during election
https://www.nbcnews.com/tech/tech-news/facebook-bans-militarized-calls-poll-watching-during-election-n1242477

2016年のアメリカ大統領選では、アメリカの世論に溝を作るためのFacebook投稿や広告が多く行われ、選挙に多大な影響を与えたといわれています。これを受けてFacebookは2020年の大統領選では「大統領選の1週間前は政治広告をブロックする」と発表しており、Twitterも混乱を防ぐために「重要なアカウント」の保護を強化すると発表、Googleも検索ワードを予測する「オートコンプリート機能」を一部削除するといった対策を打ち出しています。

そして、2020年10月7日、新たにFacebookはポリシー変更によって、軍事的な言葉を使って投票を呼びかける投稿を禁止することを発表しました。これはドナルド・トランプ・ジュニア氏がTwitterやFacebookを使って「選挙警備作戦に入隊してください」と軍事的な言い回しで投票を促し、批判を浴びたことを受けてのものだとみられています。

These Trump Jr posts (on FB & Twitter) clearly argue that the election will be stolen & are clear calls for confrontation/intimidation at the polls & a rejection of mail in ballots. Just incredibly dangerous stuff. Do we really think these small labels are gonna do anything? pic.twitter.com/Ku0zvYhZTM

— Charlie Warzel (@cwarzel)


Facebookの統合担当バイスプレジデントであるガイ・ローゼン氏は、「軍事的な言葉を使ったり、威嚇・統制力を行使したり、あるいは投票者や関係者に権力を示すことで行われた、投票の促進をFacebookは削除します」と発表の中で述べました。このポリシーによって「投票に来て仲間になろう」といった発言が削除されることはありませんが、戦闘や軍隊についてより明確に示すフレーズは削除されることになります。ただこのポリシーは遡及力を持たず、過去に行われた投稿に対しては適用されないとのこと。


マーク・ザッカーバーグCEOは2020年の大統領選で「人々が表に出て暴力的になったり、少なくとも何らかの暴力が起こったりする潜在的な可能性がある」と考えており、上記のポリシー変更も暴力事件を引き起こすリスクを減らすためのものとみられます。

社員の一斉ストライキ・広告主のボイコット・独占禁止法調査など数々の問題に直面したFacebookのCEOは何を考えているのか?を示す音声が流出 - GIGAZINE

by Anthony Quintano

また、Facebookは投票が終わった後、Facebookのサービス全てでの政治広告を一時停止することも発表。これにより、投票がカウントされる間に行われる操作の可能性を減らすとのこと。

「広告は人の声を表現する重要な方法ですが、11月3日の投票が閉め切られた後は混乱や暴力の可能性を減らすために社会問題・選挙・政治などの広告を一時停止させる予定です。ポリシーが解除されると広告主に通知が送られます」とローゼン氏は述べました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
社員の一斉ストライキ・広告主のボイコット・独占禁止法調査など数々の問題に直面したFacebookのCEOは何を考えているのか?を示す音声が流出 - GIGAZINE

Facebook上のヘイトスピーチがエチオピアで大虐殺を招きつつある - GIGAZINE

Facebookの人権・公民権の監査レポートで「Facebookはひどい前例を作り出した」との酷評 - GIGAZINE

FacebookとWhatsAppのフェイクニュースを信じた群衆によって無実の2人がリンチのすえ火あぶりに - GIGAZINE

集団心理で行動や考えが人にどうやって感染していくのかを体感できる「群衆の英知もしくは狂気」レビュー - GIGAZINE

ソーシャルネットワーク上で最も影響力のある感情は「怒り」 - GIGAZINE

in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.