資金難に直面した水族館が「客が願い事のために滝に投げ入れた小銭」を回収
ローマの観光名所であるトレヴィの泉のように、「コインを投げ入れると願いが叶う」という伝説を持つ水辺は全世界に存在します。同じ言い伝えを持つ滝を館内に所有していた水族館が、資金難のために「投げ入れられた小銭を回収する」という作業を行いました。
Aquarium Is Washing Old Wishes To Pay Bills During Pandemic : NPR
https://www.npr.org/2020/08/10/901014658/aquarium-is-washing-old-wishes-to-pay-bills-during-pandemic
資金難のために客が投げ入れたコインを滝から回収したのは、アメリカのパインノールショアーズに位置するノースカロライナ水族館です。同館は基本的なアクアリウムなどの展示の他にも、絶滅の危機に瀕しているノースカロライナ固有種のウミガメやカエルの保全プログラムに力を入れています。
しかし、2020年3月17日、新型コロナウイルス感染症の流行によって、ノースカロライナ州のロイ・クーパー知事が州内の店舗を強制休業させる命令を発したため、ノースカロライナ水族館の強制休館が決定。同館は来客による収入が望めない中でも動物の世話を続けてきましたが、5カ月近くも休館が続いたため、資金難に直面しました。
ノースカロライナ水族館が資金難を乗り越えるために考え出したプロジェクトが、「館内の滝から来館者が投げ入れたコインを回収する」というもの。同館内の30フィート(約9.1メートル)の滝は、コインを投げ入れると願いが叶うという伝説を持つ来館者の人気スポットで、多くの来場者がコインを投げ入れていました。この滝の見た目は、以下のムービーで確認できます。
NC Aquarium Waterfall - YouTube
滝の水をせき止めて、投げ入れられたコインを回収する様子が以下。
回収されたコインはおよそ100ガロン(約380リットル)もの体積になったとのこと。
これらのコインは洗浄・分別されてから、同館の運営費や動物たちの飼育代に充てられます。
州令によるノースカロライナ水族館の強制休館は少なくとも2020年9月11日(金)の17時まで続く見込みです。
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