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Amazonが「四半期利益が前年度の倍になった」と発表、予想をはるかに上回る好調


Amazonが2020年第2四半期決算を発表しました。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による世界同時不況がささやかれる中、同社は前年同期比で純利益を倍にしたことが話題になっています。

AMAZON.COM ANNOUNCES SECOND QUARTER RESULTS
(PDFファイル)https://s2.q4cdn.com/299287126/files/doc_financials/2020/q2/Q2-2020-Amazon-Earnings-Release.pdf


Amazon.com Announces Second Quarter Results | Business Wire
https://www.businesswire.com/news/home/20200730006021/en/Amazon.com-Announces-Quarter-Results

Amazon (AMZN) earnings Q2 2020
https://www.cnbc.com/2020/07/30/amazon-amzn-earnings-q2-2020.html

Amazon posted record sales and profit in the middle of a pandemic - Vox
https://www.vox.com/recode/2020/7/30/21348701/amazon-q2-earnings-record-profit-covid-pandemic-worker-bonus-hazard-pay

現地時間2020年7月30日、Amazonが2020年6月30日までの2020年第2四半期に関する決算報告書を発表しました。この決算報告書によると、2020年4月・5月・6月の3カ月間における売上高は87億ドル(約9300億円)と前年同期比の40%増、純利益は52億ドル(約5400億円)と前年同期比の倍です。


カテゴリー別には、広告ビジネスを主力とする「その他」カテゴリーの収益は前年同期比41%増の42億2000万ドル(約4400億円)、Amazon Primeなどのサブスクリプションサービスは前年同期比29%増の60億2000万ドル(約6300億円)、アマゾンウェブサービス(AWS)は前年同期比29%増の10億8100万ドル(約1100億円)となっており、AWS部門だけが第1四半期の33%増から成長が鈍化しています。

この記録的な好調の原因は、COVID-19による巣ごもり需要のため。Amazonは、2020年第2四半期における食料品のオンライン販売部門の売上は前年比で3倍になり、食料品の配達能力は160%以上増加したと記しています。発表の中で、Amazonのジェフ・ベゾスCEOは「今回も非常に異例の四半期であり、世界中の従業員に対してこれ以上ないほど誇りに思うと同時に感謝しています」とコメントしています。

COVID-19パンデミックの初期においては消耗品や食料品などの売上が好調でしたが、パンデミックが続くにつれて、それら消耗品などの特需は収まり、その他の製品が好調になってきたとのこと。同社は2020年第3四半期について、売上高が870億ドル(約9兆1000億円)から930億ドル(約9兆7000億円)、COVID-19関連によるコスト20億ドル(約2100億円)を織り込んだ上での純利益が20億ドルから50億ドル(約5200億円)になると見込んでおり、第3四半期ではCOVID-19対策のさらなる強化や、11月のホリデーショッピングシーズンに向けてフルフィルメントセンターの拡充を目指すそうです。

大幅な利益を確保したAmazonですが、この好調は予想外のものでした。ベゾスCEOは2020年第1四半期の決算報告の際に、「COVID-19パンデミック対策の取り組みのために約40億ドル費やす予定であり、これらの費用により次四半期の利益は全てなくなる可能性がある」と言及しており、売上高は増加するものの、利益は減少するという可能性を示唆していました。

今回のパンデミック期間中にAmazonは約17万5000人の労働者を新たに雇用していますが、COVID-19対策が不十分だとする従業員のストライキなどに直面してきました。

Amazonの新型コロナウイルス感染症対策に不満を持つ従業員がストライキを開始 - GIGAZINE


なお、成長が鈍化しているAWS部門は、2015年から2020年にかけてはAmazon内で最も成長が著しい部門であり、2020年第2四半期における全収益の12%と全純利益の57%はAWS部門によるものです。発表によると、世界保健機関(WHO)やZoomなどによるAWSの利用が拡大したとのことですが、2020年第2四半期はクラウドコンピューティングサービス事業全体が不調となっており、Microsoft Azureの収益は第1四半期の59%増から47%増へ、Googleクラウドプラットフォームの収益は第1四半期の52%増から43%増へと、いずれも成長が鈍化しています。

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in ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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