Facebookが「他国の支配下にあるメディア」のラベル付けをスタート
Facebookが、2020年の下半期から「一部または全部が国家の管理下にあるメディア」にラベルを付けると発表しました。その背景には、2020年11月に行われるアメリカ大統領選挙に向けて、有権者の議論を他国の影響から保護する狙いがあります。
Labeling State-Controlled Media On Facebook - About Facebook
https://about.fb.com/news/2020/06/labeling-state-controlled-media/
Facebook will block ads from state-controlled media outlets
https://www.cnbc.com/2020/06/04/facebook-will-block-ads-from-state-controlled-media-outlets.html
Facebookが2020年の夏から開始する「国家の管理下にあるメディア」のラベルのサンプルが以下。左のFacebookのページ画面の下部には、「Russia state-controlled media」と表示されています。また、この表示のリンクから、右のような透明性レポートを読むことも可能です。
PCでも同様に、目立つ位置に透明性レポートが表示されます。
アメリカのニュース専門局・CNBCによると、こうしたラベルが付けられるのはロシアのメディアであるRussia Today、Sputnik、中国のCCTV、新華社などですが、対象となるニュースメディアは固定ではなく適宜追加または除外されるとのことです。
さらに、Facebookは発表の中で「これらのメディアからのコンテンツについても同様に透明性を確保するため、2020年後半からこれらのメディアからの広告にはラベルを付ける予定です。また、2020年11月のアメリカでの選挙に向けて、外国からの多種多様な影響力から公の議論を保護するため、夏の終わりをめどにアメリカでこれらのメディアからの広告をブロックします」と述べました。
以前「民間企業は『真実の決定者』になるべきではない」との考えを表明したFacebookが今回の対応に踏み切った理由についてCNBCは、「今回の決定はFacebookがトランプ大統領の投稿を管理することを拒否したことで、従業員やパートナー企業からの非難の嵐に直面したことを受けてのものです」と述べました。
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