レビュー

脳内に直接語りかける信号機が少女と旅するNintendo Switchの謎解きアドベンチャー「アンリアルライフ」は奇抜と思いきやストーリーの作り込みが秀逸


「信号機が少女と旅に出る」という字面からは内容が想像できない奇想天外なNintendo Switchの謎解きアドベンチャー「アンリアルライフ」が2020年5月14日(木)から登場しています。おしゃべりな信号機と、触れた物の記憶を読み取る力を持った少女が一体どんな運命をたどるのか、実際に遊んで確かめてみました。なお、アンリアルライフは12歳以上対象である「CERO:B」のゲームとなっています。

Nintendo Switch|ダウンロード購入|アンリアルライフ
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000029736

アンリアルライフ
http://www.unreal-life.net/

アンリアルライフの雰囲気や世界観は以下の公式トレイラーを見るとよく分かります。

アンリアルライフ リリース公開トレイラー - YouTube


ゲームのスタート画面はこんな感じ。セーブスロット選択などはなく、Aボタンを押すとすぐストーリーが始まります。


この信号機、直接脳内に……ということで、なぜか主人公の脳内に直接語りかけてくる高性能AI信号機、195との出会いからゲームスタート。


主人公はハルという名前の女の子。ハルは自分の名前は覚えているものの、ここがどこなのか、どこから来たのかなどが分からず、記憶を失っている状態です。


195は、記憶のないハルを保護者の元に届けるまで案内などのサポートをしてくれるとのこと。


ハルがどうやって195の元へたどり着いたのかを知っている195は、記憶を取り戻すためにハルがやってきた道を引き返してみることを提案。ハルが来た道をたどれるよう、どこから映しているのか親切に矢印まで出してくれました。


……と思いきや、矢印の向きを間違える195。高性能AIはどうやらおっちょこちょいな一面も備えているようです。


ちょっと頼りない一面もある195ですが、ハルの味方であることは間違いなさそう。


よくよく見ると赤信号が目になっているらしく、左下に表示される195は表情豊かです。通常の状態と比べると、自信があるときは目を輝かせ、気まずいときなどは目をそらしています。


そんな195の言葉に従って道を進んでいくハル。キラキラしたマークが出ているところは調べることができ、道ばたに何かを発見します。


Aを押すと行動選択の画面が表示されます。最初は「調べる」しかないので「調べる」を選択。


道に落ちていたのは青色の靴でした。ハルが手を伸ばして靴に触れると……


突然視界に謎の光景が映ります。


ハルが見たのは、青い靴が持つ記憶。どれくらい前かは分かりませんが、青い靴の近くにハルではない別の女性が立っていたようです。


女性はハルの先生らしく、とても大切な存在のようです。


先生の姿を確認できたことから、ハルには触れた物の記憶を読み取る能力があることが判明。青い靴の近くにあった電柱にも触ってみます。


「さわる」を選択。


すると電柱の記憶を垣間見ることができました。ハルは電柱にもたれるようにして気を失っていたらしく、カラスがカギをくわえている光景が見えます。先生を探す手がかりと、ハル自身の記憶を探すため、まずはカラスの行方を追うところからハルと195の冒険が始まります。


ハルが持つ、物の記憶を読み取る能力がどんな感じで発揮されるのかは以下のムービーからも確認可能。

Nintendo Switchの謎解きアドベンチャー「アンリアルライフ」で高性能AIのおしゃべり信号機と記憶喪失の少女が記憶を探っていく様子 - YouTube


ハルの能力はどんなものにでも使えるわけではなく、記憶を読めるものと読めないものが存在します。


また、物の記憶を読んで分かるのは「過去に誰がどこにいたか」という情報だけではありません。例えば、何かのレバーが並ぶロッカールームでハルの能力を使うと……


過去にレバーの1つが下がっていたことが分かりました。このレバーを下げれば道が切り開かれるかもしれない……という風にもゲームを進める場面があります。


ハルと195が冒険する世界は、夜が明けない不思議な世界。


時には電車に乗って遠くへ行ったり……


不思議な空間に迷い込んだりと、ハルの記憶も先生も、そう簡単には見つかりません。


ですが、冒険の中でハルと195はクセのある個性的なキャラクターと多くの出会いを経験します。のっぺらぼうな四角い謎の生物や……


しゃべる犬など、さまざまなキャラクターが登場。出会いを通じて記憶や先生の手がかりを得るだけでなく、ハルと信号機の関係も少しずつ変化していきます。


なお、ストーリー中にはちょっとだけホラーな要素もあるので、苦手な人は注意が必要。


また、ゲーム中ではさまざまな記憶を読み取れるのですが、1度読み取った記憶はメニュー画面から参照できる親切設計。「さわったモノ」から読み取った記憶、「おはなししたコト」から過去の会話、「わたしの考え」から過去に起こったイベントを確認できます。


「わたしの考え」はちょっとしたヒントも含まれているので、ゲームに行き詰まったときは「わたしの考え」を見るのがおすすめ。


謎解きは1パターンではなく、考えて解くものや周囲を探索して突破口を見つけるものなどがあり、なかなかやり応えがあります。決して奇抜な設定だけが売りのゲームではなく、ストーリーがしっかり練られているので予想外の展開にハラハラさせられました。ハルと信号機がどのような運命をたどるのかは、ぜひ実際にプレイして確かめてみてください。ゲーム中には昔懐かしいゲームやアニメのオマージュも隠されているので、ちょっとした会話も楽しめる、細かい部分まで作り込まれたゲームになっていました。

「アンリアルライフ」はNintendo Switchでダウンロード購入でき、価格は税込2400円です。

Nintendo Switch|ダウンロード購入|アンリアルライフ
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000029736

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in レビュー,   動画,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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