本棚の隙間に小さな世界が広がるジオラマ付き本立て「Booknook」が世界中で大人気、ファンタジーからSFまで自作Booknookまとめ
日本人のデザイナーであるmondeさんが制作する、文庫本サイズの本立てにジオラマを組み合わせた作品は、「まるで本と本の間に小さな世界が広がるようだ」とインターネットを中心に大きな話題となり、日本だけではなく海外の本好きからも注目されました。本棚に挟み込むジオラマは「Booknook(本の隠れ家)」と呼ばれるようになり、インターネット上でさまざまな作品が発表されています。
33 Bookshelf Inserts That Book Lovers Will Appreciate | Bored Panda
https://www.boredpanda.com/book-nook-shelf-inserts/
mondeさんはTwitterで2017年頃から作品を発表しているほか、イベントでも販売しています。例えば以下の作品は、文庫本の間に東京の飲み屋横丁が現れるというもの。
昨年の3月アートフェアで出品した文庫サイズの作品です。東京の飲み屋横丁をイメージしました。和洋混在した日本らしい風景です。
— monde (@monde55212068) January 8, 2020
This is a small size work
exhibited at an art fair last March. I imagined a bar street in Tokyo.
January 2019 pic.twitter.com/azNpOP8i6O
そして、この本立てとジオラマを組み合わせた作品は海外でも「Booknook」と呼ばれて話題になり、海外の掲示板サイトであるRedditには「r/booknook」という専用フォーラムも作られるほど人気となりました。また、このBooknookを自作する人も登場し、Redditでさまざまな作品が公開されています。
例えば以下の画像は、Poullafoucaさんが公開した自作Booknook。サイバーパンク作品の舞台を思わせるような路地裏のジオラマとなっています。
本棚の間に薄暗い本棚を作り上げてしまったのが以下。作者のmuad_didさんによると、この作品は3Dプリンターによるレジン出力で制作されたとのこと。
BeardedGlassさんの作品は本棚の中に魔法書の店が作られているように見えるBooknook。上の段には店の中が見える窓、そして下の段には店の入り口になっているドアが見えます。
また、3DCGモデラーのコンスタンティン・ボリソフ氏は、中世ヨーロッパを思わせるファンタジー風の路地裏の3DCGデータを作成し、オープンソースとして公開しています。
そして、このボリソフ氏のデータを基にRick_Proza氏が作成したBooknookがコレ。
「スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還」の舞台となる森の惑星エンドアの風景をBooknookにしたもの。Booknookでは奥に鏡を貼ることで無限に続く広がりが演出されますが、macksdhartさんが作成したこのBooknookは森の風景を印刷して貼り付けただけで、鏡は使っていないそうです。
同じくスター・ウォーズシリーズから、宇宙要塞デス・スターの廊下を模したBooknookでは、照明のスイッチを入れると赤い光の中にダース・ベーダーのフィギュアが現れるという仕掛けになっています。
ミニチュアを使ったアナログゲーム「ウォーハンマー40,000」のジオラマボードを使ってColdsnap500さんがBooknookを制作する様子は以下のムービーをみるとよくわかります。もともとゲーム用に作られたジオラマボードなので、塗装をして箱の内側に貼り付け、照明と鏡を仕込んだだけというシンプルな構造ですが、非常に精巧にできています。
Building a Warhammer 40k style booknook - YouTube
LEDを仕込んだランタンがゆらゆら揺れる城下町の路地裏を再現したBooknook。制作したのはAlpha-Lyrさんです。
Instagramを中心に活躍する造形家のtom.taggart.146さんは、まるで本と本の間から怪物がのぞき込むようなBooknookを制作しています。例えば以下は、グリム童話とクトゥルフ神話の本の間から魔女のような老婆が指を突き出してニュッとこちらをのぞき込んでいるBooknook。
他にも高い塔から身を乗り出して思案する不気味な男など、tom.taggart.146さんは多種多様なデザインのBooknookを制作しています。
「ハリー・ポッター」シリーズの単行本の間に収まっているBooknookでは、作中に登場するダイアゴン横町が再現されています。ショーウィンドウや路肩に置かれたツボが明るく光り、夜のダイアゴン横町を妖しく照らし出しています。なお、Booknookでダイアゴン横町を再現したTechargeは、Booknookの商品化を目指し、クラウドファンディングサイトのKickstarterで出資を募っています。
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