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「言葉の色が見える」共感覚の人には人名がこう見えている、「自分の名前の色」が分かるサイトも公開中


共感覚」とは、「文字や音に色が見える」という具合に、ある刺激が本来の感覚だけでなく別の領域の感覚をも引き起こす特殊な知覚現象です。そんな共感覚で「言葉の色が見える」というアーティストのベルナデット・シェリダン氏が、「人の名前は何色に見えるか」をまとめています。

What Color Is Your Name? A New Synesthesia Tool Will Show You.
https://elemental.medium.com/what-color-is-your-name-a-new-synesthesia-project-will-show-you-51bb3f0dc638

物心ついたときから文字などの書記素から色が見えるという「書記素色覚(grapheme-color synesthesia)」を持つシェリダン氏は、人の名前を覚えるのがとても苦手だとのこと。なぜなら、シェリダン氏が人から名前を聞くと色も同時に見えるので、気が散ってしまうのだそうです。

そんなシェリダン氏がエミリー(Emily)という名前から受ける色覚を言葉で表現すると「明るくて日当たりの良い草原」だとのこと。ジル(Jille)やエリー(Ellie)からも同様の印象を受けるそうで、実際に5文字から成る3つの名前をカラーパレットで表現して並べると以下のようになります。


シェリダン氏には、「a」は「赤」といった具合に、文字に対応した色が見えますが……


名前として文字が合成されると、風景や物体も見えます。例えば、ヘザー(Heather)なら「活気に満ちた晴れの日の虹」、サラ(Sarah)は「赤と紫の派手な毛布」、ボブ(Bob)やトム(Tom)は「丈夫で固いブロック」、ジュリエット(Juliet)は「植えたばかりの花壇」になります。


名前の中には、つづりが「Siobhan」で発音が「シヴォン」というように、つづりと発音が一致しないものもありますが、そういった名前を聞いた場合はつづりの方が見えるのだとのこと。ただし、つづりを知らない場合は名前の音を構成するアルファベットに対応した色が見えます。


また、発音は同じなのにつづりは違うという名前の場合は、つづりごとに少しずつ違った色彩になります。


文字に対応した色が見えるシェリダン氏は、「名前を入力するとそれがシェリダン氏にどう見えるか」が分かるウェブサイト「Synesthesia.me」を作成しました。

Type Your Name — What color is your name?
https://synesthesia.me/see-your-name


実際に「Synesthesia.me」にアクセスすると入力欄あったので、さっそく「G」と入力。すると、緑色が表示されました。


というわけで、「ギガジン(GIGAZINE)」を色で表すとこんな感じになりました。右上の「Download Image」をクリックすると……


名前を画像として出力してくれます。サイトには「ぜひSNSで友だちとシェアしてください」と記載されていました。


また、赤枠で囲った「please visit my Etsy shop」のリンクをクリックすると……


自分の名前を額縁に納めた絵をオーダーメイドで注文可能なシェリダン氏のショップが表示されました。ただし、記事作成時点では日本への発送には対応していないとのことなので、今後の対応に期待したいところです。

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in デザイン,   アート, Posted by log1l_ks

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