Appleのブラウザ「Safari」がAdobe Flashのサポート終了秒読み段階に入る
by geralt
Adobeが開発した「Adobe Flash」は、かつてムービーやゲームなどのリッチコンテンツを扱う規格として隆盛を誇りましたが、Adobe自身が2020年末にFlash Playerの開発と配布を終了する予定だと発表するなど、近年ではその役目を終えつつあります。そんな中、Appleが開発するウェブブラウザの「Safari」の開発者向けプレビュープログラムで、ついにFlashのサポートが完全終了することが発表されました。
Release Notes for Safari Technology Preview 99 | WebKit
https://webkit.org/blog/9992/release-notes-for-safari-technology-preview-99/
After a decade of drama, Apple is ready to kill Flash in Safari once and for all | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2020/01/apple-seems-poised-to-end-adobe-flash-support-in-the-next-safari-release/
iPhoneに採用されているiOSのデフォルトブラウザであるSafariは、開発者がいち早くブラウザの新機能を確認できるプレビュープログラムとして、「Safari Technology Preview」を公開しています。2020年1月22日に公開された最新版のSafari Technology Preview Release 99において、ついにFlashのサポートが完全に排除されることが明かされました。
SafariでのFlashサポートが終了することにより、macOS上で実行されているSafariにおいても、Adobe FlashのインストールおよびFlashコンテンツの閲覧ができなくなります。記事作成時点ではあくまでも開発者向けプレビュープログラム内での廃止となっていますが、プレビュープログラムの変更は近日中に一般公開される予定です。
Appleは長年にわたってFlashの廃止を訴えており、2016年にはSafariからデフォルトでAdobe Flashが無効化されました。
次期「Safari 10」では最初からAdobe Flashが無効化される - GIGAZINE
ニュースメディアのArs Technicaは、「現在、Flashは長い間デフォルトでオフになっており、ほとんどのユーザーはFlashが完全に廃止されたことに気づくことすらありません。Flashが廃止されるという発表以来、ウェブ開発者たちはFlashコンテンツを、主にHTML5やWebGLといった他の技術に置き換えました」とコメントしています。
また、「2007年にiPhoneがモバイルバージョンのSafariを初めて導入した際、Flashサポートの欠如がiPhoneに寄せられた主な批判の1つでした」とArs Technicaは指摘。13年前の人々はFlashなしでウェブの機能を利用できるようになるとは考えていなかったと主張し、時代の変化が見てとれると述べました。
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