Adobe Shockwaveの提供を終了するとAdobeが発表
Adobeがマルチメディアプラグインソフトウェアである「Adobe Shockwave」の提供を2019年4月9日に終了すると発表しています。既にオーサリングツールの「Adobe Director」とmacOS版の「Shockwave Player」は2017年に提供が終了していましたが、Windows版のShockwave Playerもダウンロードができなくなります。
Adobe Shockwave のサポート終了(EOL)
https://helpx.adobe.com/jp/shockwave/shockwave-end-of-life-faq.html
Adobe will retire Shockwave on April 9, 2019 - gHacks Tech News
https://www.ghacks.net/2019/03/11/adobe-retire-shockwave-april-9-2019/
Shockwaveは、MacroMindによって1987年にApple Macintosh向けに開発されたマルチメディア再生プラグインです。その後、MacroMindを買収したMacromediaによって開発が続けられ、オーサリングツールであるMacromedia Directorと共に一気に普及。1990年代にはShockwaveを使ってさまざまなゲームやアニメが作られ、インターネット上に公開されました。
2000年代に入ると、インターネットのインタラクティブマルチメディアはより軽快なFlashへ移行していき、Shockwaveの出番は減少していきました。Macromediaは2005年にAdobe Systemsに買収され、ShockwaveとDirectorはFlashやDreamweaverなどと共にAdobe製品となりましたが、MacromediaがAdobe Systemsに買収されてから4年間、Shockwaveの新しいバージョンはリリースされませんでした。
AdobeはShockwaveのヘルプページにある「Adobe Shockwaveのサポート終了に関するよく寄せられる質問」に対して、「Shockwaveコンテンツのオーサリングツールである Adobe Directorは2017年2月1日に、macOS版Shockwave Playerは2017年3月1日にすでに提供を終了しており、今回のWindows版 Shockwave Playerですべて終了することになります」と述べています。なお、Shockwaveのライセンスを所有している企業は契約が終了するまで引き続きサポートが受けられるとのことです。
Shockwaveの提供終了を決定した理由として、「テクノロジの進化とモバイルデバイスの普及により、インタラクティブコンテンツはHTML5 CanvasやWeb GLなどのプラットフォームに移行しています。このため、Shockwaveが利用される機会が減少しています」とAdobeは回答しました。
なお、AdobeはShockwaveに取って代わり普及したFlashも、2020年末に廃止する意向を発表しています。
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