2019年内にはGoogle検索でFlashコンテンツが無視されるようになると判明
by 377053
Adobe Flashは音楽やムービーなどのリッチコンテンツを扱うための規格で、一時はインターネット上で隆盛を誇っていました。ところが近年ではFlash Playerの脆弱性が発見され、業界各社によるFlash排除の動きが加速しており、開発元のAdobeも2020年末でFlash Playerの開発と配布を終了する予定です。2019年内にはGoogle検索においてFlashを含むコンテンツがインデックス登録されなくなり、検索において無視されることが判明しました。
Official Google Webmaster Central Blog [EN]: Goodbye, Flash
https://webmasters.googleblog.com/2019/10/goodbye-flash.html
Google Search to stop indexing Flash content in late 2019 | VentureBeat
https://venturebeat.com/2019/10/28/google-search-to-stop-indexing-flash-content-in-late-2019/
ウェブブラウザを開発するMicrosoftやMozilla、GoogleなどはFlash排除の動きを進めており、次第に人々はFlashを利用しなくなっています。Google Chromeで1日にFlashコンテンツを再生するユーザーの割合は、2014年中頃には約80%も存在していたものの、2018年初頭にはわずか8%にまで低下しています。
Google ChromeがFlash利用率を激減させることに成功 - GIGAZINE
by iphonedigital
さらにGoogleは、「2019年内にはGoogle検索でFlashコンテンツが無視されるようになる」と発表しました。Google検索はFlashコンテンツが含まれているウェブページにおいて、SWFファイル内のテキストなどを読み込み、インデックスに登録して検索結果に反映してきました。インデックス登録はテキストベースで行われる必要があったため、従来はFlashコンテンツをGoogle検索結果に反映することが困難でしたが、2008年にGoogleがAdobeと提携し、この仕組みが開発されたそうです。
ところが、2019年末までにGoogle検索はFlashコンテンツをサポートしなくなると、GoogleのエンジニアマネージャーであるDong-Hwi Lee氏が公式ブログで発表しました。FlashコンテンツがGoogle検索のためにインデックス登録されなくなるため、検索結果にウェブページ内のFlashコンテンツが反映されなくなるとのこと。
Lee氏は「2013年の後半だけでFlash用のプラグインが5億回もインストールされた」例を挙げ、Flashコンテンツが多くのクリエイターに刺激を与え、ウェブ上のコンテンツを生み出してきたと述べています。一方、記事作成時点ではほとんどのユーザーもウェブサイトもFlashを利用しておらず、今回の変更が人々に大きな影響を与えることはないだろうとのこと。Flash廃止に伴って新たなウェブ規格であるHTML5のサポートが進んでおり、Lee氏はFlashの遺産をHTML5などが引き継いでいくと述べました。
by Startup Stock Photos
Flashからの離脱は順調に進んでいるものの、記事作成時点ではFlashコンテンツの再生そのものが不可能になっているわけではありません。ChromeからFlashが完全に廃止されるのは、2020年12月にリリースされる予定の「Chrome 87」となっています。
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