iPhoneで子どもの連絡相手を制限するペアレンタルコントロールをあっさり突破可能なバグが判明
by dolgachov
Appleは2019年12月10日にリリースした「iOS 13.3」で、子どものスマートフォン利用を管理できる「スクリーンタイム」機能に通信相手を制限可能なペアレンタルコントロール機能が新たに追加されています。しかし、この新機能には簡単に突破できるバグがあることが判明しました。
Apple iPhone parental controls bug in iOS 13 lets kids text anyone
https://www.cnbc.com/2019/12/12/apple-iphone-parental-controls-bug-in-ios-13-lets-kids-text-anyone.html
iOS 13.3で新たに追加された「通信/通話の制限」を使用すると、保護者たちは子どもがスマートフォンで連絡を取る相手を、標準アプリ「連絡先」に登録された相手に限定することが可能です。この機能が有効になっている場合、子どもは保護者が設定したPIN(暗証番号)を入力しない限り新しく連絡先を追加できず、あらかじめ連絡先アプリに登録されている人以外と電話やFaceTime、テキストメッセージでコミュニケーションを取ることもできません。
by halfpoint
しかし、アメリカの通信社CNBCは、「連絡先アプリがiCloudと同期するように設定されていない場合、未知の番号から着信したり、テキストメッセージを受信したりすると、その番号を新規連絡先として追加可能なオプションが表示されてしまいます」と報道し、iOSには簡単に突破可能な不具合があることを指摘しました。さらに、iPhoneとペアリングしたApple Watchを使用してSiriに任意の番号への発信やテキストメッセージの送付を命令すると、Siriはその番号が連絡先に登録されていなくても、命令を実行してしまうという不具合も見つかっています。
保護者が本来の仕様どおりに通信/通話の制限を使用するには、新しい連絡先の追加先となるデフォルトのアカウントをiCloudに設定する必要があります。また、スクリーンタイム機能の一部である「休止時間」を設定しておくと、Siriを利用して通信/通話の制限を無効化することもできなくなるとのことです。
AppleはCNBCに対し、「この問題は、非標準設定でセットアップされたデバイスでのみ発生し、回避策が利用可能となってしまうというものです。目下、修正に取り組んでおり、今後のソフトウェアアップデートにより解決する予定です」との声明を発表しました。
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