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「アハ体験」をもたらし無料体験版から有料版へアップグレードさせるのに圧倒的に重要な「PQL」とは?

by RobinHiggins

マーケティング活動で得た見込み客を「MQL」、営業活動で得た見込み客を「SQL」と呼ぶように、無料版などを通じて製品を体験し価値を認めた見込み客のことを「Product Qualified Leads」(PQL)と呼びます。PQLを正しく定義することは、ユーザーのアハ体験につながるため、ビジネスの大きな武器になる……ということで、Product-Led InstituteのCEOであるWes Bushさんが「PQLとは何か」「どうやって使うのか」を説明しています。

Beginner's Guide to Product Qualified Leads (PQL)
https://productled.com/product-qualified-leads/

◆PQLとは何か?
PQLは企業やサービスにより異なるので、画一的なPQLの定義を行うのは難しいとBushさんは説明しています。よくある間違いとして、PQLを「無料プランを有料プランにアップグレードする人」「無料アカウントを作成した人」と定義づけることが挙げられますが、このような定義づけはチームに間違った目標を割り当ててしまい、全くの新しいユーザーが製品の顧客となる可能性を見落としてしまうとのこと。

PQLは「変化していく目標」として設定すべきであり、チームや企業は常にPQLの定義をデータから再定義していく必要があるとBushさんは主張しています。例えば、コミュニケーションツールのSlackは「メッセージ上限である2000通に到達すること」をPQLとしています。またFacebookのPQLは「7人の友人を追加したこと」であり、会話型マーケティングプラットフォームのDriftのPQLは「ウェブサイト上で会話を100回やりとりしたこと」です。PQLは提供される製品の形と強く結び付いたものであり、PQLに達すると有料ユーザーやリピーターになる確率が大幅に高まるように設定すべきだそうです。

by Austin Distel

PQLは製品がもたらすアハ体験に強く結び付いており、ユーザーが製品をしっかりと理解しているという点が大きなアドバンテージとなります。BushさんがSaaSを扱うB2Bビジネスを経験する中でPQLが20~30%になることも珍しくなく、MQLよりも高い成功率を見込めるとのこと。

正しく定義されていればPQLはビジネスにとって大きな武器になります。そして、見込み客が製品を利用するとき、以下のような点でユーザーの「購入意欲」が示されます。

・製品への関心
・ユーザー数
・使用される機能
・消費パターン
・使用パターン
・ユーザーが製品を受け入れる速度

過去のデータをじっくり観察することで、どのような行動が有料版の購入につながっているかを理解することが大切です。適切にウェブ解析ツールが設定されていれば有料版へのアップグレードと相関するイベントを確認できますが、そうでない場合は専門家に分析を依頼するのも1つの方法です。プロセスには時間を要するものの、これにより「どのようなユーザーが無料プランを有料プランにアップグレードするのか」ということを適切に把握することが可能になります。

一方で、サービスを開始したばかりで、製品のPQLが何であるかを予測するしかない場合もあります。このような場合、最初のPQLは「サービスに10回ログインする」といったことでOKとのこと。「10回ログインする」ということは、少なくとも何らかの理由のためにユーザーが戻ってきているからです。そしてビジネスが拡大するとともに、ユーザーがやろうとしていることは何か、つまり「自分たちにとってのPQLとは何か?」を、自問自答したり、チームに尋ねたりして、自分たちのPQLを定めていく必要があります。

by Brooke Cagle

◆組織全体にPQLを組み込む
そしてPQLを定義したら、PQLを生み出すべくマーケティングチームや営業チームを含め、それぞれのチームにタスクを割り当てていきます。この時、いくつかの注意点が必要であり、たとえばマーケティングチームの場合は「サインアップする訪問者の数」という数量的なメトリクスと「PQLになること」という質的なメトリクスの両方のPQLを組み込むことが重要になります。数を増やすための質を落とすべきではない、とBushさんは述べています。

セールスチームはユーザーに対して「どのプランを選ぶのが適正か」という選択を手助けし、追加のサポートを行う独特の立場にあります。このためセールスチームは数量メトリクスとして、カスタマーレートにPQLを組み込むという方法が挙げられます。質的メトリクスには「ユーザーと取った連絡の長さ」や「アカウントごとの平均LTV」といった内容が考えられます。

また、Bushさんはエンジニアリングチームがカギとなるメトリクスを担当することで、ユーザーに採用される優れた方法が見つけ出される様子をこれまでに見てきたとのこと。一人のエンジニアでも、メトリクスの影響について担当させることで、組織を成長させる可能性があることをBushさんは示しています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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