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スタートアップで最初のエンジニアを雇う場合に気をつけるべきこと


ベンチャーキャピタルのYコンビネータの元パートナーであり、エンジニア用就職支援サイトのTriplebyteを創業したHarj Taggarさんが、「最初のエンジニアの雇い方」というブログを書いています。

How to Hire Your First Engineer
https://blog.ycombinator.com/how-to-hire-your-first-engineer/


スタートアップで最初のエンジニアを雇う場合、「まずリクルーターを雇う」といった伝統的な方法が通用することはほぼありません。さらに、創業者はすでにバグや顧客など対処するべきことに囲まれており、新たな人を雇うのに必要なだけの時間を確保できていません。そしてもし時間ができたとしても、採用活動はあまりドーパミンを出さないので無駄な努力のように感じられてしまうとのこと。

Taggarさんいわく、「採用活動においてまず最初にするべきことは『何を本当に求めているのか』を明らかにすること」。これには雇いたい人の理想像を定めるのがオススメで、この理想像には技術的な要素はもちろん、一緒に働きたいと思うかなどの技術的でない要素も含めます。そして面接したエンジニアを要素ごとに採点し、短所を長所が上回れば採用を考えます。

採用には時間と質、時間と賃金というトレードオフがあることも見逃してはいけません。質を妥協すればより素早く雇うことができますし、より高い賃金を払うことで今すぐ転職させることもできるそうです。


こうしたことを念頭においた上で、Harj Taggarさんのオススメな戦略が以下の通り。上からオススメな順番に並んでいます。

◆個人の人脈
スタートアップの初期段階という話になると、この個人の人脈だけは他のものとは別次元の重要性を持っています。「一緒に働いてどれくらい楽しいか」という要素が、会社が小さい間は生死を分ける要素となりうるからです。この人脈を利用した採用活動には以下の手順がオススメとのこと。

1. 知人の中から良いエンジニアのリストを作成します。FacebookなどのSNSをたどって記憶を思い出しておきます。
2. 食事に誘ってスタートアップについて話します。
3. 参加してくれないか?と聞きます。
4. 返事がどちらであっても、「もし参加していたとしたら他に誘ってみたい人は?」と質問します。
5. 名前の挙がった人を紹介してもらいます。
6. 2-5を繰り返します。
7. 1-6を永久に繰り返します。

◆マーケットプレイスを使う
TriplebyteやHiredのような多対多のマーケットプレイスを使用するのは、熟練のエンジニアたちに素早くアクセスできる点で優れています。しかしこうしたエンジニアたちはすでにエンジニアリングチームを持っている企業に行くことを望む場合が多いというのが難点です。

◆露出を増やす
レベルの高いエンジニアたちの関心を引くためにブログを投稿したり、アルゴリズムコンテストを開いたりします。うまく関心を引けないと大きく時間をロスすることになります。

◆個々のエンジニアにアタックする
GithubやLinkedInなどのプラットフォームで個々のエンジニアに直接メッセージを送ります。大抵の場合は返信されないので、根気との戦いとなります。Harj Taggarさんの見立てでは「現実的には雇用につながるまで6カ月かかる」とのこと。

◆リクルーターを使う
最初のエンジニアを雇うことに関して、リクルーターを使うというのはオススメできませんが、リクルーターを雇うことで上記の「個々のエンジニアへのメッセージ送信」作業を代わりに行ってもらうことも可能です。創業者がメッセージを送る方が返信率は高くなりますが、リクルーターの方が1日に送信するメッセージの数は多くなります。

◆イベントに顔を出す


イベントのタイプや人のタイプによって効果が変わるため一概には言えませんが、企業主催の大きなイベントは基本的に時間の無駄です。難しい技術を扱った小さな非公式なイベントはうまくいく場合があります。この戦略を取る場合は、イベントに顔を出す人が「技術力があり他のエンジニアから尊敬されるエンジニア」か「カリスマ性の高い性格」の少なくとも一方であることが望ましいです。

◆代理店
優秀なエンジニアは代理店と仕事をしません。非常に幸運だった場合を除き、お金の無駄に終わることが多いものです。

全体を通して、エンジニアの最初の一人を雇うのは信じられないほど困難な仕事です。候補者は投資家とはまた違った考え方をしているので、それに併せてメッセージを洗練することなども考えると良さそうだとTaggarさんは述べています。

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