心理学を駆使したソーシャルメディアマーケティングを成功させる7つの戦略
ソーシャルメディアを運営する上で、ユーザーにとって居心地のいい場所作りは非常に大切です。熾烈な競争がつきもののソーシャルメディアにおいて、そのサービスが成功するかどうかは多くのユーザーに支持されるかどうかにかかっていますが、ユーザーから大きな人気を集めるメディア作りにおいて大切な7つの戦略を、デジタルマーケティングや起業に関する記事で人気を集めるブロガーのリック・リドル氏が心理学的観点に基づいて解説しています。
7 Psychological Tricks to Use in Your Social Media Marketing | Social Media Today
http://www.socialmediatoday.com/social-business/7-psychological-tricks-use-your-social-media-marketing
◆1:社会的な裏付け
多くの人が必ず関心を持つものとは、「すでに誰かが好きなこと」や「すでに誰かが興味があると表明していること」です。多くの人が関心を集めるもの自体は残念ながら個人の力ではどうすることもできない類いの事柄ですが、その「流れ」に乗ることは可能です。
◆2:露出効果
繰り返しによって親しみや好感度が高まるのは「Mere-exposure effect(単純接触効果)」と呼ばれ、心理学的効果が認められています。人は繰り返し目にするものに親しみを覚えることが知られており、この効果を利用している典型例がCMです。とはいえ、広告による露出には予算という制約がつきものである以上、効果的に行う必要があります。リドル氏は、仮に特定の会社が自社のサービスに興味があるかどうかを試そうとしているならば、ターゲットとなる会社の意志決定権を握るキーパーソンにアピールするのが重要だと述べています。
◆3:相互依存
人は何かを与えられると、お返しをしなければと感じるものです。例えば自動車ディーラーの営業マンがボールペンをプレゼントするのは、心理学的にみても理にかなった戦略なのです。もしも、ユーザーとの会話を増やしてユーザーを「仲間」だと感じさせられれば、エンゲージメントは高まるはず。これこそが、常にサービスを愛する人に何かを提供し続けるべき理由だと、リドル氏は考えています。
◆4:類似性はつながりを生む
人は自分に似ている人を好きになる性質があります。これを逆手に取ると、ユーザーたちと同じ価値観や理想を持っていることが伝わるように意識することが大切です。サービスを利用している人がどんな人たちなのか、どんなものを好きなのかを常に調べて把握しておくべきです。
◆5:企業ではなく人につながる
ソーシャルメディアのユーザーは、人とつながりを求めています。ここで大切なのは、彼らがつながろうとしているのはあくまで「人」であって、企業や組織ではありません。そのため、ソーシャルメディアには「顔が見える人」を置くように努めるべきだとのこと。
さらにユーザーはサービスとつながろうとするときに、無意識のうちに自分の価値観がサービスの価値観と共通していることを前提に行動するものです。このような価値観を共有するのに最たるものが、サービスの顔となる人の存在だとリドル氏は述べています。
ほとんどの企業は単に若くて魅力的だという理由でサービスの顔となるモデルを選びますが、これはミレニアル世代を対象にしているような場合には効果的です。しかし、より年齢の高い人たちや特定の職業を持つ人たちなどターゲットユーザーが限定されている場合には、その人たちと同じ感覚を持つモデルを選ぶことが大切だとのこと。
◆6:独裁的な選択肢
一見、選択肢は多い方が良いと考えられていますが、科学的にはそうではないことが知られています。あまりにも多くの選択肢がある場合には、買うべき物を選ぶよりも単に「買わないことにする」というより単純な選択肢を選ぶことがあり得るとのこと。そのため、あえて選択の余地を制限して、本当に重要だと思えるわずかな選択肢のみを残すことが、サービスをより魅力的なものに感じさせるコツだとリドル氏は考えています。
◆7:良く見えるモノが共有される
コンテンツを他人と共有したいという行動の最たる理由は、良いモノを他人に反映させたいという欲求にあります。このことから、理想的で、友好的で、洗練されていると誰にでも感じられるようなコンテンツを共有することが大切です。これを継続的に続ければ、より多くの人にソーシャルメディアの持つメッセージを伝えられるようになるとリドル氏は述べています。
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