「iPhone 11 Pro」の変態的性能なトリプルカメラで写真やムービーを撮影しまくりレビュー
トリプルカメラの圧倒的な存在感が賛否両論を生んでいる「iPhone 11 Pro/11 Pro Max」ですが、その異様な見た目はデザイン性だけでなく性能の面でも非常に優秀。そのトリプルカメラを使って実際にいろいろ撮影しまくり、前モデルのiPhone XSのメインカメラとその性能を比較したり、新しい超広角カメラでどんなものが撮影できるのか試したりしてみました。
iPhone 11 Pro - Apple(日本)
https://www.apple.com/jp/iphone-11-pro/
◆カメラの基本操作
iPhone 11/11 Pro/11 Pro MaxのカメラUIは、iOS 13にアップデートしたiPhone X/XS/XS Maxとは異なります。基本的な操作方法で写真やムービー、バーストモードでの写真撮影などを行っている様子は以下のムービーで確認できます。
iPhone 11 Proの基本的なカメラ操作方法 - YouTube
カメラで写真を撮る方法はこれまでと同じく、画面下部中央のボタンをタップするだけ。
ムービーを撮影するには、シャッターボタンを長押しすればOK。これまではシャッターボタンを長押しするとバーストモードでの連写が可能だったのですが、iPhone 11/11 Pro/11 Pro Maxではムービー撮影に変わったことでこれまでよりも手軽にムービー撮影に移行可能。
タップを離すとムービー撮影が終わるのですが、タップしたまま右にスワイプするとタップを離してもムービー撮影が続けられます。
バーストモードでの撮影はシャッターボタンをタップして左にスワイプすればOK。
画面を上方向にスワイプすると……
画面下部にアイコンが出現。アイコンの機能は左からフラッシュ・ナイトモード・Live Photos・アスペクト比・タイマー・フィルターです。
なお、暗所での撮影に特化した「ナイトモード」は自動でオンになります。以下の赤枠部分に黄色い表示が出現した場合が、ナイトモードがオンになっていることを示しています。
実際にiPhone 11 Proの「ナイトモード」で写真を撮影すると以下のようになります。オンオフは手動で変更可能で、撮影時間は自動で調整されるものの、手動で変更することもできます。
iPhone 11 Proの「ナイトモード」で撮影 - YouTube
iPhone 11 Proは設定のカメラ欄に、「構図」という設定が追加されています。iPhone 11 Proに超広角カメラが追加されたため、写真やムービーを撮影した際にフレーム外の領域を含めて撮影しておくことで、後から撮影した写真の構図を変更することが可能になっています。
実際に写真の構図を撮影した後に変更する様子は以下のムービーで確認できます。なお、構図の変更は広角もしくは望遠カメラで撮影した場合に利用可能な機能で、写真を撮影してからしばらく時間が経過したのちに利用可能になる模様。
iPhone 11 Proで撮影した写真の構図を後から変更 - YouTube
なお、構図の変更は以下の赤枠部分にあるアイコンが表示されている場合に利用可能です。
撮影したムービーは写真アプリで速攻加工できます。加工方法は写真の加工方法と同じためとても感覚的に実行可能。それでいてムービーの開始・終了位置を自由にセットしたり、回転したり、トリミングしたり、フィルターにかけたりもできるため、もはや専用の加工アプリなどをインストールしなくても簡単にムービーの加工が可能です。なお、写真アプリでのムービー加工はiOS 13にアップデートすれば、iPhone 11/11 Pro/11 Pro Max以外でも可能です。
iPhone 11 Proで撮影したムービーを写真アプリで加工 - YouTube
◆iPhone 11 ProのトリプルカメラとiPhone 11のデュアルカメラ、iPhone XSのデュアルカメラの比較
青色の幕を画角すべてに収めて撮影しようとすると、iPhone 11 Proの超広角カメラだと朱色のTシャツを着た編集部員の立ち位置まで近づくことが可能。iPhone 11のデュアルカメラは超広角と広角の組み合わせなので、11 Proと同じ位置まで近づくことができます。それに対して、広角・望遠の組み合わせであるiPhone XSのデュアルカメラでは、黒色のシャツを着た編集部員の立ち位置でないと幕をすべて画角に収めることができません。
iPhone 11 Proの超広角カメラで撮影した写真が以下。
iPhone XSの広角カメラで撮影した写真が以下です。
iPhone 11 Proのカメラ画面には「.5」「1×」「2」という表記があり、これをタップすることで画角の変更、つまりは超広角・広角・望遠のカメラを切り替えることができます。0.5倍から1倍までの範囲を超広角カメラが、1倍から2倍までの範囲を広角が、2倍から10倍までの範囲を望遠が担当。
そのため、iPhone 11 ProおよびiPhone XSは最大10倍までズーム可能で……
望遠カメラを搭載していないiPhone 11は5倍までしかズームできません。
iPhone 11 Proは3つのカメラを切り替えての撮影が可能なため、画角外の通常は見えない部分を枠外部分に表示することが可能。どこに何があるのかが画面上でしっかり確認できるので、撮影チャンスを逃しません。
以下は同じ場所から望遠・広角・超広角という3つのカメラで同じ風景を撮影したもの。望遠カメラでパシャリ。
広角カメラだと駅の屋根までギリギリで収まります。
超広角カメラだと空までしっかり収まりました。
同じように電車を望遠・広角・超広角のカメラで撮影すると以下の通り。
望遠
広角
超広角
iPhone 11 Proのトリプルカメラで超広角・広角・望遠を切り替えたり、ズーム倍率を変更したりする様子は以下のムービーで確認できます。
iPhone 11 Proの超広角・広角・望遠のトリプルカメラを駆使してムービー撮影する様子 - YouTube
上記ムービーで撮影した動画は以下からチェックできます。超広角・広角・望遠を切り返ると映像がグンっとズームインしたりズームアウトしたりします。
iPhone 11 Proの超広角・広角・望遠のトリプルカメラを駆使して撮影したムービー - YouTube
◆撮影事例
というわけで、実際にiPhone 11 ProやiPhone XSで撮影した写真を並べて比較してみます。なお、撮影事例はすべてフィルターは「オリジナル」で撮影しており、補正なしのリサイズのみ行った状態です。
まずはiPhone 11 Pro(左)とiPhone XS(右)で比較。食べ物の撮影時はそれほど大きな違いを感じませんでした。
しかし、アイスのような白いものを少し暗い場所で撮影すると、iPhone 11 Pro(左)で撮影した写真の方が黄色みがかったものに仕上がります。
以下はiPhone 11 Proのナイトモードをオンにして撮影した写真(左)と、オフにして撮影した写真(右)。ほとんど明かりがない場所でもナイトモードをオンにすればかなり明るく撮影可能。実際の肉眼だと2枚の間くらいの明るさで見えています。
iPhone 11 Proのナイトモードで撮影した写真(左)と、iPhone XSで撮影した写真(右)を比較するとこんな感じ。明かりが少ない暗所での撮影時にはナイトモードがかなり威力を発揮しそう。
以下の夜景は左がiPhone 11 Proのナイトモードで撮影したもので、右がiPhone XSで撮影したもの。以下の夜景くらい明かりがあるとそれほど大きな差もなく見えますが、屋根のディテールなどはiPhone 11 Proのナイトモードで撮影したものがしっかりと捉えられていることがわかります。
以下はiPhone 11 Proのナイトモードをオンにして撮影した写真(左)と、オフにして撮影した写真(右)。夜でもそれなりに明かりがある場所では、ナイトモードをオンにしようとオフにしようとそれほど大きな差は感じられず。むしろオフにして撮影した方が夜空がきれいに表現されていたりもするので、場面によって手動でナイトモードをオフにする必要もありそうです。
左がiPhone 11 Proのナイトモードで撮影した写真、右がiPhone XSで撮影した写真。タワー下の建物のディテールがナイトモードだとしっかりと確認できます。
iPhone 11 Proのナイトモードをオンにして撮影した写真(左)と、オフにして撮影した写真(右)。
実際にiPhone 11 Proのトリプルカメラを使ってみると、カメラ周りの操作方法が変化し、さらにはフレーム外の様子も画面上に表示できるようになったことで、ムービーの撮影がより素早く感覚的に行えるようになっていると感じました。さらに、iOS 13の写真アプリの進化したムービー編集機能により、トリミングやフィルターがけもめちゃくちゃ手軽に行えるため、より優れた映像が誰でも簡単に撮れるようになっています。
トリプルカメラは超広角カメラによるこれまでにない画角での撮影や、ナイトモードによる暗所での強力な撮影はかなり魅力的。特に超広角カメラでの撮影はこれまでにない絵を切り取ることができそうで、強力なカメラ性能によりiPhoneでの撮影がますます楽しくなり、コンデジなどのカメラが必要なくなっていく予感をビシバシ感じます。しかし、夜景などを撮影してみたところ前モデルであるiPhone XSでも十分きれいな写真が撮影可能であることがわかったため、カメラ性能や写真の仕上がりに強いこだわりを持つ人以外はiPhone 11やそれ以外のモデルでも十分事足りそうです。
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