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独占禁止法違反に対して多額の罰金を科すための法案が登場、標的はGAFAを筆頭とした巨大IT企業か

by Maklay62

個人情報の不適切な取り扱いをめぐり、Facebookは連邦取引委員会(FTC)から50億ドル(約5400億円)の制裁金を科されました。これは相当な額に見えますが、一方ではFacebookの年間売上高が550億ドル(約5兆9400億円)に上ることから高くないという意見も存在します。上院議員の中でも後者の意見を取る人がおり、独占禁止法違反の抑止を主目的として、さらに高額な罰金を科せるようにするための法案を提出しました。

Text - S.2237 - 116th Congress (2019-2020): Monopolization Deterrence Act of 2019 | Congress.gov | Library of Congress
https://www.congress.gov/bill/116th-congress/senate-bill/2237/text


Proposed bill would make monopolies pay “serious” fines | Ars Technica
https://arstechnica.com/tech-policy/2019/08/proposed-bill-would-make-monopolies-pay-serious-fines/

法案を提出したのは民主党のエイミー・クロブチャー上院議員とリチャード・ブルメンタール上院議員で、法案にはダイアン・ファインスタイン上院議員、およびエド・マーキー上院議員も賛同しています。


2020年に行われるアメリカ大統領選挙の民主党候補に名乗りを上げているクロブチャー議員は「この国は大きな『独占』問題を抱えている」と指摘しています。

クロブチャー議員らが懸念しているのは「競争」がなくなること。企業同士が競争すれば、消費者や他の企業は低価格で高品質なものを手に入れられますが、市場に対して「市場支配力」が行使されると、イノベーションの速度が低下したり、経済的不平等が生まれたりすることになります。

こうした事態を避けるために、アメリカでは1890年制定の「シャーマン法」、1914年制定の「クレイトン法」、同じく1914年制定の「連邦取引委員会法」で、競争市場を守っています。この3つの法律と修正法を「独占禁止法(反トラスト法)」と総称しています。

米国 (United States):公正取引委員会
https://www.jftc.go.jp/kokusai/worldcom/kakkoku/abc/allabc/u/america.html


クロブチャー議員らが主張するのは、これらのうち、シャーマン法第2条で定められた「独占化行為」の抑止、およびその他の目的のために、司法省とFTCが民事での罰金刑を求めることを認めるべきだというもの。

すでに、独占禁止法違反や反競争的排他的行為によって制裁金を科すことは可能ですが、クロブチャー議員らは「アメリカでの前年の総収入の15%」か「違法行為のあった期間に、違法行為に関連する、あるいは対象となる貿易・商取引のアメリカでの収入の30%」のうち高い方を罰金として科すことを考えているとのこと。

司法省ではGoogleやFacebook、Amazonを対象として独占禁止法違反に関する調査を実施すると発表していて、その結果が出るまでには数年かかるとみられていますが、その間にクロブチャー議員らの提出した法案が通った場合、もし罰金を科せられるとなった時にかなりの高額になる可能性があります。

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in メモ, Posted by logc_nt

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