Googleが「Pixel 4」の新機能「モーションセンス」「フェイスアンロック」を公式発表

Googleが自社製スマートフォン「Pixel 4」に搭載された新機能「モーションセンス」と「フェイスアンロック」について公式説明を発表しました。

(Don’t) hold the phone: new features coming to Pixel 4
https://www.blog.google/products/pixel/new-features-pixel4/

Pixel 4の新機能「モーションセンス」は手などのジェスチャーなどを認識する新機能です。モーションセンスには、Googleが2015年に開発を発表していたレーダーで動きを検知するチップ「Soli」が活用されています。

Pixel 4はSoliを搭載した最初のデバイスで、モーションセンスによってセンサーの前で手を振るだけで曲のスキップ、アラームのスヌーズ、通話の終了などが可能。Googleによると、モーションセンスは発展の余地が残された技術であるため、アップデートなどで進化する予定とのこと。なお、このモーションセンスは一部の国で利用可能な機能となるとのこと。

Ars TechnicaはGoogleの「一部の国でのみモーションセンスが利用可能」という表現について、「Soliは57Ghzから64Ghzの周波数帯で動作し、アメリカでは放送通信事業の規制監督を行う連邦通信委員会(FCC)に制限を解除するように申請する必要があったため、他国でも同等の制限に引っかかる可能性がある」と解説しています。

「Soli」がどのようなものなのか、Googleはなぜ新たなジェスチャー認識機能に動体検知センサーやカメラではなくレーダーを採用したのかという詳細については以下の記事を参考にしてください。

Googleのレーダーチップ内蔵ジェスチャ操作プロジェクト「Project Soli」がよくわかるムービー - GIGAZINE

「フェイスアンロック」はGoogle独自の新型顔認証技術です。Googleは、他社の顔認証技術のロック解除手順について「まずスマートフォンを上下逆さまにならないように正しく持ってから、カメラの前で決められたポーズをとった上に、ロックが解除されるのを待ってから指を使ってスワイプしてようやくホームスクリーンに到達するというもの」とその煩雑さを指摘し、一方のPixel 4のフェイスアンロックは「簡単で早い」と強調しました。Pixel 4では顔を近づけただけでロックが解除され、スマートフォンの上下の向きを気にする必要もないとのこと。さらに、支払いやアプリ認証にフェイスアンロックを活用することもできるそうです。

「モーションセンス」「フェイスアンロック」を可能にするセンサー類のビジュアルも公開されています。Pixel 4は前面ノッチにセンサーが横並びになっており、モーションセンス用の「Soli radar chip」は中央に位置し、フェイスアンロック用センサーは「Face unlock IR camera」「Face unlock Dot Projector」「Face unlock Flood Illuminator」の3種で、「Face unlock IR camera」は左端と右から2番目の2箇所に搭載されています。そのほかにも「Face facing camera(前面カメラ)」や「Ambient Light/Proximity sensor(光度感知センサー)」、「Audio port(音声出力ポート)」なども確認できます。

「モーションセンス」と「フェイスアンロック」が実際に機能する様子も公開されています。

Google Pixel 4 | (Don’t) hold the phone: new features coming to Pixel 4 - YouTube


女性がPixel 4に顔を近づけるやいなや……

Pixel 4のロックが自動解除。音楽が流れ出します。

Pixel 4の前ではたくように手を一度振ると……

次の曲がかかりました。

フェイスアンロック用の顔データやSoliが認識するジェスチャーのデータは独自セキュリティチップ「Titan M」に保存されるため、Googleのサーバーに送信されたり、他のサービスで活用されたりすることはないとのことです。