Google・Amazon・Facebookなどに対して独占禁止法違反に関する調査をアメリカ司法省が実施へ

反トラスト法(独占禁止法)の下で監視するアメリカ司法省の反トラスト部門が、GoogleやFacebook、Amazonなどの巨大テクノロジー企業に対して調査を開始することを声明で発表しました。

Justice Department Reviewing the Practices of Market-Leading Online Platforms | OPA | Department of Justice
https://www.justice.gov/opa/pr/justice-department-reviewing-practices-market-leading-online-platforms

Justice Department to Open Broad, New Antitrust Review of Big Tech Companies - WSJ
https://www.wsj.com/articles/justice-department-to-open-broad-new-antitrust-review-of-big-tech-companies-11563914235

Department of Justice kicks off antitrust review of tech giants - CNET
https://www.cnet.com/news/department-of-justice-kicks-off-antitrust-review-of-tech-giants/

アメリカ司法省は「市場をリードするオンラインプラットフォームが市場支配力を達成し、競争を減少させたり技術革新を阻害したり、その他の方法で損害を与えたりしているかどうかを検討している」と発表。「司法省の調査では、消費者・企業・起業家が検索・ソーシャルメディア・オンラインでの小売サービスについて表明している広範な懸念を検討します」と、具体的にどの企業に対して調査を行うのかは明らかにしていないものの、ウォール・ストリート・ジャーナルは明らかにGoogleやFacebook、Amazonを対象に調査を検討している様子だとみています。

反トラスト部門のMakan Delrahim司法次官補は「企業の力が、消費者の要求に応えない方法で働くことにつながる可能性があります。同局の反トラスト調査はこの重要な問題を探求するものです」と答えました。この問題についてウォール・ストリート・ジャーナルはテクノロジー企業各社にコメントを求めましたが、Twitterはコメントを控え、Google・Amazon・Apple・Facebookは応じなかったとのこと。

巨大化するテクノロジー企業の市場独占への批判は日に日に高まっています。特に、大統領候補でもあるエリザベス・ウォーレン民主党議員は「AmazonやGoogleは分割するべき」と、反トラスト法の見直しと巨大テクノロジー企業の組織改革を訴えています。

Amazonが業者に「最安値」を強制する条項を削除、大統領候補からは「Amazonは解体すべき」との声も - GIGAZINE

2019年2月には、同じく反トラスト法の下で連邦取引委員会(FTC)がFacebookやAppleなどのテクノロジー企業を調査するための特別委員会を設置していて、大手テクノロジー企業には厳しい向かい風が吹いているとみられています。それを受けてか、2019年7月23日の時間外取引では、Googleの親会社であるAlphabet、Facebook、Amazonの株価が2%前後下がったと報じられました。

米司法省、独禁法違反の疑いでGAFAの調査を開始 時間外で株下落 :日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL24H0S_U9A720C1000000/