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AMDの第3世代Ryzenシリーズがついに発売、Ryzen 9 3900XとIntel Core i9-9900Kとの比較レビューが公開中


Zen 2アーキテクチャで設計された12コア・24スレッドのRyzen 9 3900Xなど、AMDの第3世代Ryzenシリーズが、2019年7月7日(日)19時に発売されました。


そんな第3世代RyzenシリーズのRyzen 9 3900Xと、同じ価格帯である8コア16スレッドのIntel Core i9-9900Kを比較したムービーを、PCハードウェアについて扱うYouTubeチャンネル「Jarrod'sTech」が公開しています。

AMD Ryzen 9 3900X vs Intel i9-9900K - CPU Comparison - YouTube


画像左がRyzen 9 3900Xで、右がCore i9-9900Kです。


両者のスペック比較が以下。14nmプロセスで設計されたCore i9-9900X(左)は8コア16スレッドで、ベース周波数が3.6GHz、オーバークロック時が5.0GHz。L3キャッシュは16MBで消費電力は95Wとなっています。一方で、7nmプロセスと12nmプロセスを併用したAMD Ryzen 9 3900Xは12コア24スレッドで、ベース周波数が3.8GHz、オーバークロック時が4.6GHz、L3キャッシュは64MBで消費電力は105Wです。また、Ryzen 9 3900XにはAMD純正の空冷のCPUファンがセットについています。


以下が比較に用いられたPCのスペック。OSはWindows 10 バージョン1903、メモリは16GB・DDR4・3200MHz・CL14、GPUはNVIDIA GeForce RTX 2080 Tiです。


ムービーでは、定格だけではなくオーバークロックした環境でも比較が行われました。


まずベンチマークソフトのCinebench R20を使って計測した結果が以下。数値が高いほどよい結果となります。シングルコアではほぼ同等のスコアですが、マルチコアではRyzen 9 3900Xの方がCore i9-9900Kよりも高いスコアを叩き出しています。ただし、Ryzen 9 3900Xはオーバークロックするとシングルコアのスコアが定格よりもわずかに下がっているのがわかります。


少し古いバージョンとなるCinebench R15で計測しても、Ryzen 9 3900 Xの方が高いスコアを記録したそうです。ただし、やはりオーバークロックすることで、Ryzen 3900 Xのシングルコアのスコアがわずかに下がっているのは同じ。


3DCGソフトのBlenderの公式ベンチマークであるBlender Ooen Dataを用いた性能比実験では、Ryzen 9 3900Xの方がCore i9-9900Kよりもレンダリング時間がおよそ7割ほどに縮まっていたとのこと。


DVDのリッピングやムービーのコンバーティングが可能なフリーソフト「HandBrake」で、4K・H.264ムービーを1080pに、そして1080pムービーを720pにコンバートしたものが以下。数値が高いほどいいスコアとなりますが、Ryzen 9 3900XがCore i9-9900Kよりもシングルコア・マルチコアともに上回る結果に。


Adobe Premiere CC 2019で1080p・H.264ムービーを出力する時間を比べると、定格ではRyzen 9 3900Xがやや上回っているものの、オーバークロックではほぼ同値という結果だったとのこと。


4K・60FPSムービーで、ムービーの手ぶれを軽減するAdobe Premiere CC 2019の「ワープスタビライザー」処理を行ったところ、定格・オーバークロック共にRyzen 9 3900Xが勝利。


圧縮・解凍ソフトの7-Zipで、32MBのファイルの圧縮・解凍を行ってMIPS値を計測したところが以下。定格・オーバークロック共に、Ryzen 9 3900XがCore i9-9900Kに対して倍近い値を叩き出しています。


暗号化ソフトのVeraCryptで、AESアルゴリズムによる暗号化・復号化を行ったところ、明らかにCore i9-9900Kの方がRyzen 9 3900Xよりも処理速度は速かったとのこと。


定格でのスコアをまとめるとこんな感じ。1枚目が定格で、2枚目がオーバークロックでの性能比で、右に棒が突き出ているのはRyzen 9 3900XがCore 9 9900Kよりもいいスコアを叩き出していることを意味します。7-ZipやCinebenchでのマルチコアでの性能比ではRyzen 9 3900 Xに軍配が上がりましたが、すべてにおいてRyzen 9 3900Xが勝っているというわけではありません。


消費電力は、定格だとスペック通りRyzen 9 3900Xの方が上回りますが、オーバークロックだとCore i9-9900KがRyzen 9 3900Xとほぼ横並びになりました。


CPU温度は定格・オーバークロックのどちらともRyzen 9 3900Xの方が高かったようです。


続いてAAAタイトルのゲームをプレイしたときの平均FPSを計測したものが以下。「シャドウ オブ ザ トゥームレイダー」を1080pの解像度でプレイしたところ、どの設定条件でもCore i9-9900Kが上回る結果に。


1440pの解像度でプレイしても結果は同じ。


アサシン クリード オデッセイ」の場合でも同じ結果。


他にも「ファークライ ニュードーン」「レインボーシックス シージ」「ウォッチドッグス2」「バトルフィールドV」「Counter-Strike: Global Offensive」といった人気ゲームで、1080pと1440pの解像度で性能比較をしたところ、すべてにおいてCore i9-9900Kが上回るという結果となりました。やはり、より高いCPUクロックが要求されるゲームのフレームレートでは、Core i9-9900Kの方がRyzen 9 3900Xよりも性能を発揮できている模様。


Jarrod'sTechは「1フレームあたりのコスト」を算出し、各CPUの費用対効果も比較しています。Ryzen 9 3900XではCPUクーラーが付いているのに対して、Core i9 9900KにはCPUクーラーはついていません。CPUクーラーも込みの価格で考えると、ゲーミングにおいては、Ryzen 9 3900XとCore i9-9900Kはほぼ同等のコストパフォーマンスを発揮するという結果になります。


ただし、HandBrakeでの1フレームあたりのコストは、定格・オーバークロック共にRyzen 9 3900Xが最も優秀。複数CPUコアを使うCGレンダリングや動画ではやはり12コア・24スレッドのRyzen 9 3900Xに軍配があがります。3DCG作成や動画編集など、クリエイター向けのハイパワーPCにはRyzen 9 3900Xの方がCore i9-9900Kよりも適しているといえそうです。

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in ハードウェア,   動画, Posted by log1i_yk

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