500万回以上再生されたボストン・ダイナミクスのロボがついに人類へ反撃を開始するパロディムービー

ボストン・ダイナミクスが開発するロボットは高精度な動作ができるだけでなく、多少の障害や妨害なら乗り越えて任務を遂行する高度な柔軟性を持つことでも知られています。例えば、倒されても荷物を奪われても任務を遂行する人型ロボ「アトラス」や、人間に邪魔されてもメゲずに、成功するまで何度もやり直す4本足ロボット「SpotMini」などが有名です。そんなボストン・ダイナミクスのアトラスが、足でけられたり棒でたたかれたりといった過酷な試験に耐えかねて反撃に転じるパロディムービーが公開され、記事作成時点で525万回を超える再生回数を記録しています。
Boston Dynamics: New Robots Now Fight Back - YouTube

ムービーは人型ロボットと2名の社員が試験場に向かう場面からスタートします。右下の文字が「Boston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)」ではなく、「Bosstown Dynamics」になっています。

社員の「入れ」という命令に従い、狭い入り口から建物に入っていくアトラス。

社員に投げ渡された認識マーカー付きの箱を難なくキャッチするアトラス。

箱を投げ返すことも可能です。

箱を投げ渡すテストは淡々と続行しますが、そんなアトラスの背後からホッケースティックを持った社員が登場。

出し抜けにキックを放つ社員。

アトラスはバランスを崩して倒れてしまいます。

起き上がろうとするアトラスに、ホッケースティックで容赦ない一撃が加えられます。

それでも膝立ちの状態に持ち直したアトラス。箱を投げ返して任務を遂行しました。

続いて、不安定な足場の上で箱をキャッチするテストが始まります。

足場を移動するアトラスの右前方から社員が駆け寄り……

アトラスの頭部に全力でゴム風船をぶつけます。

全身を使ってうまくバランスを取るアトラス。

体勢を立て直し、社員に箱を投げます。

今度はさらに不安定な姿勢の最中にゴム風船がぶつけられます。

関節のアクチュエーターがひときわ大きな音を立てて作動し、バランスを取ります。

アトラスは最後の足場に到着しましたが、耐久テストはまだまだ続きます。

社員がホッケースティックでアトラスの背中を殴打。

さすがにバランスを取りきれず、アトラスは足場ごと倒れてしまいました。

次のテストでは、最初からホッケースティックを持った社員がスタンバイしています。

箱をキャッチするテストが始まりますが、アトラスがキャッチする前に箱がはたき落とされてしまいました。

さらに、別の社員が背後からパイプ椅子で殴りかかり……

アトラスは転倒してしまいます。しばらく同じ姿勢を続けるアトラスの姿は、痛がってうずくまっているようにも見えます。

立ち上がってテストを続けるアトラスに、黒いガラス瓶を手にした社員が近づきます。

そのままアトラスをビール瓶で殴る社員。オートバランス機能のテストとはいえ、痛そうです。

別の社員が近づき、今度はホッケースティックを振りかぶりますが、ここでアトラスの右アームがスッと上がり……

ホッケースティックをガード。

と思ったら今度はホッケースティックをつかんで引き寄せると……

奪い取ってしまいました。

予期せぬ動作に反応した緊急プログラムが作動したらしく、アトラスは直立して両手を挙げる姿勢のまま動かなくなりました。試験場になんともいえない空気が漂います。

次のテストでは、スプレー塗料で目つぶしを食らわせながらのテスト。

攻撃はどんどんエスカレートしていきます。しなるムチや……

果ては銃撃も。

まるで召使いのようにアトラスにカップケーキを持たせたりと、社員はやりたい放題です。

テスト内容もただのいじめに。


手に持った箱でアトラスの頭をゴツン。

ついにキレたらしく、「ピーポー」というビープ音を発して動きを止めるアトラス。

突然社員の股間をけり上げます。

背後の社員にもキック。

場面は変わり、社員が何かに追われるようにして試験場から出てきます。

その後を、拳銃持ったアトラスが追い立てます。

ムービーの冒頭とは完全に立場が入れ替わった状態でロボットと社員が試験場を後にします。

続いてムービーに登場したのが、モーションキャプチャ用のスーツを身につけた男性と、その男性にゴム風船をぶつけるスタッフ。ムービー中のアトラスの動きは、緑色のタイツを着た男性の動きをキャプチャしたものだった様子。

ロボット役の男性が風船をぶつけられつつも、ムービーをアップロードしたYouTubeチャンネル・Corridorの公式Tシャツを宣伝しているところでムービーは終了します。

このムービーに登場したCG合成のロボットとは違い、本物のロボットは感情を持たず、痛みも感じません。それでも、まるでいじめのようなテストに耐えるロボットの様子になんだか居心地の悪い気分を覚えてしまうのは、人間の形をしたものに感情移入していまう心理的な作用によるもの。
なお、ボストン・ダイナミクスが4本足ロボット「SpotMini」を人間が妨害するムービーをYouTubeにアップロードした際には、「注:このテストはロボットをいら立たせたり傷つけたりすることを目的としたものではありません」と注釈が入れられ、「命乞いするロボットの電源を切るのは難しい」ということが実験により証明されています。
・関連記事
ロボットが街中を歩くCG映像がリアル過ぎて本物だと信じてしまう人が続出 - GIGAZINE
ボストン・ダイナミクスのバク宙ロボAtlasがランニングを始め、四足歩行ロボSpotMiniは徘徊し始める - GIGAZINE
自分でドアを開けるボストン・ダイナミクスの「SpotMini」は人間に邪魔されても自分で考えて任務を完遂可能 - GIGAZINE
人型ロボ「アトラス」が倒されても荷物を奪われてもめげずに任務を遂行するシュールなムービー - GIGAZINE
「ロボットだって生きてるんだ!」とロボット虐待をやめるよう訴えるムービーが公開中 - GIGAZINE
最新鋭の人型ロボット「アトラス」が淡々と雑用をこなすムービー - GIGAZINE
「命乞いするロボットの電源を切るのは難しい」ことが最新の研究から明らかに - GIGAZINE
ロボットやAIが「権利を持つに等しい存在」になった時、人間はどう考えるべきなのか? - GIGAZINE
・関連コンテンツ
in 動画, Posted by log1l_ks
You can read the machine translated English article A parody movie in which the Boston Dynam….