VRデバイスの売上競争がついに逆転の兆し、シェア1位のOculus RiftにHTC Viveが迫る
by Rusty Blazenhoff
ゲーム配信プラットフォームであるSteamは毎月ユーザーが使用するハードウェアやソフトウェアの月次調査を発表しています。その中で、VRデバイスのHTC ViveとVive Proがシェアを伸ばし、シェア1位のOculus Riftとの差を縮めていると、VR関係のニュースを扱うUploadVRが指摘しています。
Vive Closes In On Rift In May Steam Hardware Survey
https://uploadvr.com/april-steam-hardware-survey/
VRデバイスのシェアは主にOculus RiftとHTC Vive・Vive Proに二分されています。Riftは専用コントローラー付きで5万円前後という価格で、これに対してValveとHTCが提携して開発したViveはコントローラー付きで6万円~7万円。さらに解像度やオーディオなどが強化された上位機種のVive Proはスターターキットでおよそ13万円と、Riftに比べて高級機種という位置付けです。
Steamが発表した2019年4月分のレポートによると、Riftのシェアは45.62%、ViveとVive Proは合わせて42.59%のシェアを占めています。その差はわずか3.03ポイントで、2019年3月時点では6.55ポイントの差があったことを考えると、Vive・Vive ProがRiftに追いつきつつあるといえます。
2019年3月、Oculusは5月21日にRift Sをリリースするため、Riftの販売を縮小。同年4月にRiftを公式から新規でオンライン購入することができなくなっていました。Riftの公式サイトに接続しても、以下のように「利用できません」と表示されてしまいます。
UploadVRは、あくまでもSteamユーザーを母数としたオプションの調査に基づいた見解だと前置きをしながらも、このRiftの販売縮小がViveのシェア拡大につながったと主張しました。一方で、Oculusも2019年5月1日に、QuestとRift Sを5月21日に発売すると発表。新機種の登場によって、OculusがViveシリーズの猛追から逃げ切ることができるのかは注目すべきポイントです。
また、MicrosoftのWindows Mixed Realityも10.57%から11.07%に上昇したとのこと。さらに2019年6月後半にはValve独自開発のIndexも登場する予定であることから、VRデバイスのシェア競争はさらに混迷化していくだろうとUploadVRは予測しています。
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