レビュー

ルンバ最新フラグシップモデル「ルンバ i7+」レビュー、ゴミを見ることなく処分できる全自動ゴミ収集機「クリーンベース」搭載でロボット掃除機の完成形に


ロボット掃除機のリーディングブランドiRobotから最新フラグシップモデル「ルンバ i7+」が登場しました。ルンバ i7+には付属する「クリーンベース」はルンバ i7+が収集したゴミを全自動で回収し、袋に入れて密閉してくれるため使用者はゴミを見ることなく捨てられるとのこと。ルンバシリーズ最強モデルの実力を、実際に使って確かめてみました。

i7シリーズ|ロボット掃除機 ルンバ | アイロボット公式サイト
https://www.irobot-jp.com/product/i7/index.html

「クリーンベース」がルンバ i7+が集めたゴミを回収している様子は以下のムービーで確認可能です。クリーンベースは回収したゴミをそのまま紙パックに入れてくれるので、髪の毛やほこりの塊などを一切見ることなくポイッと捨てられます。

「ルンバ i7+」が集めたゴミを「クリーンベース」が自動回収している様子 - YouTube


目次
開封の儀
ルンバ i7+本体をじっくりチェックしてみた
「クリーンベース」をじっくりチェックしてみた
実際にルンバ i7+で部屋を掃除してみた
「iRobot HOME」と新機能「Imprint スマートマッピング」を使ってみた

開封の儀
ルンバ i7+はかなり大きめの段ボールに入って編集部に届けられました。


ルンバ i7+のパッケージは表面加工を施された段ボールです。


中にはルンバ i7+本体・説明書・単3電池2つ・デュアルバーチャルウォール・交換用紙パック・電源コード・交換用エッジクリーニングブラシ・交換用フィルターと……


通常の充電機能に自動ゴミ収集機能を追加した「クリーンベース」が入っていました。


ルンバ i7+本体をじっくりチェックしてみた
ルンバ i7+の寸法は直径35.1cm×高さ9.2cm、重さは約4.0kgと従来のルンバシリーズとほぼ同じ大きさです。


本体の天面にはHomeボタン・CLEAN/電源ボタン・Spotボタンがあります。


天面の中央部にはカメラが取り付けられています。ルンバ i7+はこのカメラを使用して、部屋自体の形状や家具などの配置を認識し、部屋を効率よく掃除してくれるとのこと。


天面前部には持ち上げるためのハンドルがついています。


天面前方部にはクリーンベースとの通信を行う赤外線受信部が搭載されています。


ソフトタッチバンパーはルンバ e5と同様厚めで、衝撃に強くなっています。


本体の底面はこんな感じ。


底面には本体が段差から落下するのを防ぐ落下センサーが6箇所についています。


穴のような部分はルンバの位置状態と走行距離などを計測するフロアトラッキングセンサーです。


正面側には部屋を隅々まで掃除してくれるエッジクリーニングブラシがあります。


底面にはラバー製のデュアルアクションブラシが搭載されています。700シリーズ、600シリーズ、500シリーズのルンバに搭載されている毛ブラシは髪の毛などが絡まりやすい形状でしたが、デュアルアクションブラシはゴミが絡まりにくい設計になっています。また、ルンバ i7+は「AeroForceR3段階クリーニングシステム」を搭載しており、吸引力が10倍になっているとのこと。


ダスト容器は背面にあります。


ダスト容器は横にある取り出しボタンを押して、引き抜くようにして取り出します。


ダスト容器は楽々持ち運びできるサイズです。


ルンバ i7+のダスト容器には、クリーンベースに連結してゴミを排出するための接続口がついています。


ダスト容器の側面にはカビ・花粉・ダニ・ペットのアレルゲンを99%カット可能な交換式のダストカットフィルターがついています。週に1度はゴミ箱の上でダストカットフィルターをはたいて掃除することが推奨されており、ダストカットフィルターの交換時期の目安は2カ月ごとになっています。


ルンバe5同様、ダスト容器はダストカットフィルターを取り除けば水洗いが可能。細かい汚れも水洗いすれば簡単に綺麗になります。また、水洗い後はダスト容器を完全に乾かしてから本体に取り付ける必要があります。


「クリーンベース」をじっくりチェックしてみた
クリーンベースはルンバ i7+の目玉といえる部分で、ルンバ i7+本体を充電するだけでなく、本体のダスト容器に溜まったゴミを自動で吸い上げる機能があります。クリーンベースの大きさは奥行き39cm×幅31cm×高さ49cmで、かなり大きめのサイズです。


従来のルンバに付属していた充電機能のみの「ホームベース」と比較するとこんな大きさです。


本体の側面には排気口があります。


背面はコードを巻き付けられるコード収納部が搭載されています。


底面側にはコンセント差込口があります。


クリーンベース下部は充電時にルンバ i7+が戻ってくる接続部があります。


充電用接続部はルンバ i7+の接続部と接触して給電する部分です。


真っ黒で鏡面のような部分はIRウィンドウ。IRウィンドウはルンバ i7+本体にクリーンベースに戻ってくるよう赤外線信号を発信します。


従来のホームベースとは異なり、クリーンベースには車輪止めが搭載されており、ルンバをガッチリ固定してくれます。


底部の穴はゴミの廃棄経路となっており……


その裏側はゴミ排気管がぐるっと通っています。


ゴミ排気管はクリーンベース上部まで続いています。本体の天面をパカッと開けると……


ゴミ排気管の出口がみえます。ルンバ i7+本体のダスト容器から排出されたゴミは、ゴミ排気管を通ってクリーンベースの上部まで運ばれるわけです。


ルンバから吸い上げたゴミは、クリーンベースの上部の中にセットする「紙パック」に収集されます。


紙パックには布のような質感の紙製のゴミ収納部分と……


持ち手とクリーンベースとの接触部を兼ねるプラスチックカードがついています。


ゴミ排気管の両横にはガイドレールが搭載されています。付属の紙パックの背面についているプラスチックカードを差し込んで……


押し込めば紙パックのセットが完了。これでクリーンベースに戻ってきたルンバのダスト容器からゴミを紙パックに吸い上げてくれるようになりました。


それでは実際に使ってみます。まずはクリーンベース紙パックをセットし、クリーンベースをコンセントに接続します。


余ったコードはコード収納部に巻き付けて収納できます。


クリーンベースは前方に1.2メートル、両幅に0.5メートル、上部に0.3メートル以上スペースの余裕があり、Wi-Fiの受信状態が良好な場所に設置する必要があります。


初回起動時は手動でルンバ i7+をクリーンベースにのせます。


充電されていると、電源ボタン周囲に白いランプが点灯します。


また、付属品の「デュアルバーチャルウォール」は、正面に直線状に侵入不可領域を作る「バーチャルウォールモード」と、デュアルバーチャルウォールを中心とした円形の侵入不可領域を作成できる「ヘイローモード」という2つのモードでルンバの行動を制限してくれます。デュアルバーチャルウォールを上手に使えばペットや赤ん坊のいる部屋などにルンバが自動で入らないようにできます。


実際にルンバ i7+で部屋を掃除してみた
実際にルンバ i7+で部屋を掃除してみます。ルンバ i7+はカメラが搭載されているせいか、その場で止まって旋回する場合があります。しかし、椅子の脚などはカメラでは判定できないのか、「ガチャン」と衝突するのは従来のルンバシリーズと同じです。部屋が広すぎる場合は途中で充電が切れてしまいますが、その場合はいったんクリーンベースに戻って充電した後、自動で掃除を再開してくれます。

「ルンバ i7+」が実際に掃除してくれている様子 - YouTube


ルンバ i7+が掃除を終えてクリーンベースに戻ると、そのまま自動でクリーンベースがルンバのダスト容器のゴミを吸引して回収してくれます。吸引時は掃除機のような「ギュイイイン」という大きめの音が鳴りますが、吸引自体は10秒程度で終了します。

「ルンバ i7+」が集めたゴミを「クリーンベース」が自動回収している様子 - YouTube


回収したゴミが入った紙パックは、プラスチックカードを引っ張るだけで簡単にクリーンベースから取り出せます。


紙パックはクリーンベースから引き抜くと、自動で密閉された状態になります。クリーンベースを活用すると、髪の毛やほこりなどのゴミを一切見ることもなければ、ホコリで空気が汚れることもありません。


プラスチックカードを開けて中を確認することも可能。紙パックにはルンバのダスト容器30杯分のゴミが入るとのことなので、ダスト容器が満タンになるまで1週間かかるという部屋の場合、半年は紙パックを交換する必要がないということになります。また、紙パックは公式オンラインストアで3個セットが税込2138円となっています。


またアプリ版のスケジュール機能と一緒に使うと、「毎日自動で部屋を綺麗にしてほしい」「ゴミを見ることもイヤ」という要望に完全に応えてくれます。

「iRobot HOME」と新機能「Imprint スマートマッピング」を使ってみた
ルンバ i7+は本体の天面のボタンで簡易操作が可能ですが、スマートフォンアプリ「iRobot HOME」で詳細な設定が可能となっています。iRobot HOMEのセットアップについては以下のレビューで詳しく解説しています。

お掃除ロボ「ルンバ」が頭脳派に、スマホ操作可能&カメラ搭載で部屋の形や家具の位置を把握して掃除可能になった「ルンバ980」レビュー - GIGAZINE


iRobot HOMEのiOS版とAndroid版はそれぞれ以下となります。

「iRobot HOME」をApp Storeで
https://itunes.apple.com/jp/app/irobot-home/id1012014442

iRobot Home - Google Play のアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.irobot.home

今回はiOS版iRobot HOMEを使用します。iRobot HOMEのホーム画面はこんな感じ。中央の「CLEAN」と書かれた大きめのボタンでは、掃除の開始や一時停止、再開や終了などが可能です。下部のタブには「基本設定」「履歴」「スケジュール」「スマートマップ」「詳細」というメニューが並んでいます。


「基本設定」では清掃モードを選択することができます。部屋全体を掃除する回数が「クイックモード」では1回、「2回の走行」では2回となります。「自動」では、ルンバ i7+が自動で掃除モードを選択してくれます。


「履歴」では各掃除の所要時間・合計掃除面積・累計掃除面積などをチェックすることが可能。


掃除履歴を個別にタップすると、詳細な掃除履歴を見ることも可能です。詳細な掃除履歴ではルンバ i7+が掃除したエリアなどを確認できる「Clean Map レポート」が活用可能。


「スケジュール」では、設定した時間に自動でルンバ i7+の清掃を開始することができます。


「スマートマップ」はルンバシリーズ初となる機能で、ルンバが部屋の間取りを学習して記憶することで、「どの」部屋を「いつ」掃除するかを自在に選択できるとのこと。初回起動時は「次へ」をタップ。


スマートマップを有効化するためには、2回から5回ほど掃除させてルンバ i7+が部屋全体を認識しなければならないようです。まずは「スマートマップを起動する」をタップ。


次回清掃時からスマートマップの構築が始めるとのこと。「次へ」をタップします。


ルンバ i7+の移動を妨げるようなモノが置かれているとスマートマップが作れないようです。「次のヒント」をタップ。


様々な照明条件でルンバ i7+を掃除させることが推奨されています。「次のヒント」をタップします。


広いスペースがある場合には、「トレーニングラン」が有効とのこと。「わかりました!」をタップしてチュートリアルを終了します。


実際にルンバ i7+で2回部屋を掃除してスマートマップを見てみると、まだ50%の学習しかできていませんでした。


トレーニングランを行うと学習がスピードアップしてスマートマップを有効化できるようなので、「Roomba +のトレーニングを行う」をタップしてトレーニング清掃を行います。


「トレーニングの開始」を押して、トレーニングランを開始します。


トレーニングランを実行すると、ルンバ i7+は掃除時と同じ動きで部屋を巡回して、部屋の間取りや家具の位置を測定します。掃除時のようにファンの音はしませんが、駆動音は通常どおりしています。


スマートマップが完成すると、マップをカスタマイズして、1つの部屋を区切ったりして部屋中の一部分だけを掃除させたりすることが可能です。「新規マップ」をタップします。


完成した自分の部屋のスマートマップが表示されました。かなり正確に間取りの把握が行われていますが、やや異なっているところもあります。「カスタマイズ」をタップ。


まずはマップに名前をつけます。カスタムで好きな名前をつけることも可能ですが、今回は編集部の1階を使用しているので、「1階」を選択して「次へ」。


「境界線を追加」をタップ。


画面の中央に緑色の「境界線」が表示されます。境界線が置きたい位置にくるようにマップをドラッグで移動させ、「置く」をタップすると境界線を設定します。


斜めに境界線を置きたい場合は、1本の指を画面に押しつけたまま、もう1本の指をドラッグすると境界線が回転します。境界線を置き終わったら「完了」をタップします。


境界線で分割されたそれぞれの部屋に名称を設定していきます。バスルーム・ベッドルームなどのテンプレートから名称を設定することもできますが、自分で好きな名前をつけることも可能。


すべての部屋に名称をつけ終わったら、「完了」をタップします。これでスマートマップの設定は完了です。


スマートマップを設定すると、アプリのホーム画面から「CLEAN」をタップした時に「部屋の選択」が可能になります。


「部屋の選択」ではスマートマップで名前をつけた部屋のうち、特定の部屋だけを掃除することができます。


実際に部屋の中央に境界線を設定すると、ルンバ i7+はまるで見えない壁にぶつかるように動くため、見えない境界線で部屋が分割されているのがわかります。

「ルンバ i7+」の「Imprint スマートマッピング」機能で1つの部屋をアプリ上で区切るとこんな動き - YouTube


しかし、画像のように境界線を設定しても、ルンバ i7+が本体1台分ほどはみ出して動作するケースもみられました。スマートマップによる境界線にはズレが生じるようなので、「ここから先は1ミリも侵入して欲しくない!」というケースでは、デュアルバーチャルウォールを活用するのがよさそうです。


「ルンバ i7+」は公式オンラインストアから記事掲載時点では税込14万270円で購入可能となっています。

ロボット掃除機 ルンバi7+ | アイロボット公式オンラインストア


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in レビュー,   モバイル,   動画, Posted by darkhorse_log

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