レビュー

3万円台で購入可能なAnkerのロボット掃除機「Eufy RoboVac 30C」レビュー、前機種の「Eufy RoboVac 11S」からどこが進化したのか調べてみた


モバイルバッテリーなどのリーディングブランドとして知られるAnkerからロボット掃除機「Eufy RoboVac 30C」が2018年11月30日に登場しました。ロボット掃除機はルンバが代表的ですが、Ankerがどんなロボット掃除機を作ったのか実際に編集部で使ってみました。また、RoboVacシリーズでは2016年10月に登場した「RoboVac 20」に続く「30」の数字を背負った最新機種とのことで、2018月5月に登場した「Eufy RoboVac 11S」と比べてどのような部分が変更されているか、調査してみました。

Eufy RoboVac 30C | ロボット掃除機の製品情報 | Anker(アンカー)公式オンラインストア
https://www.ankerjapan.com/category/EUFY/T2118.html

目次
・開封の儀&サクッと使ってみた
・自宅でじっくり使ってみた
・「EufyHome」アプリを使ってみた
・RoboVac 30CとRoboVac 11Sを比較してみた

開封の儀&サクッと使ってみた
これが「RoboVac 30C」です。表面加工を施された段ボールに、白を基調としたパッケージです。


箱を開けてみると、中には本体・充電ステーションと電源アダプター・サイドブラシ×4・清掃ツール・交換用高性能フィルターと交換用フォームフィルター・リモコン・単4形電池2個と……


境界線テープ2個・粘着テープ・ケーブル結束バンド5本が入っていました。


これがRoboVac 30C本体です。黒をベースに白いラインが入ったデザインになっています。


RoboVac 30Cの底面はこんな感じ。


ダスト容器はつまみの中のボタンを押しながら引っ張ると取り出せます。


パカッと開いて中のゴミをそのままゴミ箱に捨てることが可能。


ダスト容器の中にはHEPAフィルターが搭載されており、HEPAフィルターを取り外せばダスト容器本体は水洗いが可能とのこと。


というわけで実際にRoboVac 30Cを使ってみることに。まずはRoboVac 30Cの底面にサイドブラシを2個取り付けます。


次に底面の電源をONにし……


上面のスイッチを押したら稼働開始。付属のリモコンを使うことによって、しゃがむことなくRoboVac 30Cを動かせます。


実際にリモコンでRoboVac 30Cを動作させているところは以下のムービーで確認できます。

Ankerのロボット掃除機「RoboVac 30C」で実際に掃除してみた - YouTube


自宅でじっくり使ってみた
自宅に持ち帰ってRoboVac 30Cを実際に使ってみることにします。


RoboVac 30Cが部屋を掃除してくれる様子は以下のムービーで確認できます。

Ankerのロボット掃除機「RoboVac 30C」を編集部員の自宅で使ってみた - YouTube


ムービーではRoboVac 30Cは「BoostIQモード」という汚れ具合に反応して吸引力を自動で変えてくれるモードで動作させています。編集部員の自宅で毎日稼働しているルンバ642に比べると、RoboVac 30Cの音はルンバに比べ静かめの印象を受けます。

ルンバ642は高さ92mm、RoboVac 30Cは高さ72mmと本体の高さに2cmの差があるため、RoboVac 30Cはルンバ642が入れない家具の下も掃除することができました。


また、ルンバ642はベランダの窓枠に何故か引っかかることがありましたが、RoboVac 30Cは引っかかることなく掃除してくれました。


・侵入禁止エリア
この「境界線テープ」はRoboVac 30Cで初めて追加された付属品で、RoboVac 30Cは境界線テープをまたいで動くことができないように設定されており、床に貼り付けることでRoboVac 30Cが侵入できない境界を作ることができるとのこと。実際に使ってみました。


境界線テープは帯状の磁石となっており、持ってみると見た目よりもズッシリとした重さがありますが、画像のようにお互いにくっつけて持ち上がるほど磁力は強め。


境界線テープを適切な長さで切って……


RoboVac 30C付属の両面テープを境界線テープに貼り付けます。


両面テープを使って境界線テープを地面に貼り付ければ準備は万端。


こんな感じで、部屋の一部を境界線テープを使ってRoboVac 30Cの進入禁止領域にしてみました。


実際にRoboVac 30Cが境界線テープを使った進入禁止領域に入れなくなる様子を以下のムービーで見ることができます。

Ankerのロボット掃除機「RoboVac 30C」の「境界線テープ」を使ってRoboVac 30Cの進入禁止領域を作ってみた - YouTube


ルンバシリーズのバーチャルウォールは電池が必要な上、故障することもありましたが、RoboVac 30C付属の境界線テープのほうが耐久力はありそうです。

・ごみ捨て
RoboVac 30Cはダスト容器も簡単にキレイにすることが可能。掃除終了後はダスト容器を取り出して……


ダスト容器の中のゴミをゴミ箱に捨てます。ルンバのダスト容器に比べると、RoboVac11S・RoboVac 30Cのダスト容器の形状は中のゴミを取り出しやすく、掃除がしやすくなっています。


また、ダスト容器からフィルターを取り出して……


ダスト容器を丸々水洗いすることが可能。


ダスト容器は水洗いすると文字通りピカピカに。水洗い可能なダスト容器はルンバシリーズではルンバe5に付属していますが、RoboVac 30Cはルンバe5よりもかなり安価なロボット掃除機ながら、水洗いできるダスト容器がついています。


ルンバとの他の違いは「動き」で、ルンバはどのシリーズでも、起動して最初の10分で部屋のおおまかな大きさを自動で把握し、最適な動線を計算してから掃除してくれます。一方、RoboVacシリーズにはそういった機能は搭載されておらず、ランダムな移動で部屋を掃除するとのこと。しかし低価格帯のルンバは稼働時間が最大60分のところが、RoboVac 11S・RoboVac 30Cでは稼働時間は最大100分なので、時間をかければ部屋が隅々まで掃除されることに変わりはありません。

「EufyHome」アプリを使ってみた
RoboVac 30Cは「EufyHome」というアプリで操作やスケジュール管理などができるとのことなので、実際に使ってみることに。

「EufyHome」をApp Storeで
https://itunes.apple.com/jp/app/eufyhome/id1229100262

EufyHome - Google Play のアプリ
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.eufylife.smarthome

iOSデバイスならApp Storeから、AndroidデバイスならGoogle Playから「EufyHome」と検索してダウンロードとインストールをして、ホーム画面の「EufyHome」からアプリを起動します。


EufyHomeユーザーライセンス使用許諾契約書の「OK」を選択します。


「今すぐ体験」をタップ。


アカウントを所持してない場合は「サインアップ」から登録します。


メールアドレスとパスワードを入力して、「サインアップ」をタップ。


「デバイスを追加する」を選択。


今回はRoboVac 11Sを追加したいので、「ロボット掃除機」を選択します。


RoboVac 30Cの底面の電源をONにして「次へ」


「デバイスに接続する」という表示が出たら、いったんホーム画面に戻って……


「設定」から設定画面を開きます。


「Wi-Fi」を開いて……


「eufy RoboVac 30C」を選択します。


RoboVac 30Cが現在接続可能なWi-FiのネットワークIDが表示されるので選択して、パスワードを入力します。RoboVac 30Cは2.4GHzのネットワークのみに対応しているので、2.4GHz帯のWi-Fiを選択し、「次へ」


RoboVac 30Cの名前を決めると設定完了です。


これがEufyHomeアプリのRoboVac 30Cの操作画面です。上部の自分で設定したRoboVac 30Cの名前の下にはRoboVac 30Cのステータスや電池残量が表示されます。中央の方向ボタンではリモコンのようにRoboVac 30Cを操作可能。


実際に外に出て、スマートフォンを4G接続に切り替え、EufyHomeアプリからRoboVac 30Cを起動させてみると……


家に戻るとそこには元気に掃除するRoboVac 30Cの姿が。これで外出先から家にいるRoboVac 30Cに「今すぐ掃除してくれ」と命令を出せるわけです。


・スケジュール
「スケジュール」では一週間のうち、どの曜日、どの時間に掃除を開始するかを自由に選ぶことができます。 RoboVac 11Sでは毎日どの時間に掃除するかしか選択できず、2日おきや3日おきの掃除や、「この曜日はこの時間」などは設定できません。


・(リモコン)モード
EufyHomeアプリのRoboVac 30Cの操作画面の「モード」を開くと、RoboVac 30Cに付属されたリモコンと同じ機能が使えます。 吸引力レベルも現在どの設定になっているかを一目で確認することができます。


・ホーム
「ホーム」ではRoboVac 30C本体を充電ステーションに戻すことができます。


・探す
RoboVac 30Cがどこにいるかわからなくなった場合は「探す」機能が便利です。


「探す」を選択するとRoboVac 30Cが音楽を鳴らして居場所を教えてくれます。実際にEufyHomeアプリを使ってRoboVac 30Cを探している様子は以下のムービーで確認できます。

EufyHomeアプリの機能「探す」でAnkerのロボット掃除機「Robovac 30C」を実際に探している様子 - YouTube


RoboVac 30CとRoboVac 11Sを比較してみた
Ankerのお掃除ロボットには2万円台と廉価なモデル「Eufy RoboVac 11S」もあります。

2万円台で購入可能なAnkerのロボット掃除機「Eufy RoboVac 11S」がどう進化したのか徹底的に調べてみた - GIGAZINE


「RoboVac 11S」は2018年5月に発売で、記事掲載時点での価格は2万4800円。「RoboVac 30C」は2018年11月末発売で、記事掲載時点での価格は3万4800円。「RoboVac 11S」と「RoboVac 30C」には1万円の差があります。というわけで、価格の差はどこからくるのか、比較してみました。並べてみるとこんな感じ。画像左側がRoboVac 11Sで、画像右側がRoboVac 30Cです。RoboVac 30CではWi-Fi機能が追加されているため、上面にはWi-Fiステータスライトが追加されていました。


大きさの比較のため2つを重ねてみると、大きさは同じでした。どちらも直径325mm×高さ72mmの大きさで、ロボット掃除機の代表格のルンバに比べるとやや小さめ。


底面を見比べてみるとこんな感じ。以下の画像は左側がRoboVac 11Sで、右側がRoboVac 30Cになります。


RoboVac 11S(左)とRoboVac 30C(右)の差異は本体前部のホイールがRoboVac 11S(左)にはくぼみがありゴミが絡まりやすかったのに対し、RoboVac 30Cではゴミが絡まりにくい形状になっています。


スイッチ部分もRoboVac 30Cではゴミが入り込まないよう、保護用の透明ゴムで密閉がされています。


その他の部分を見てみると、回転ブラシや……


ダスト容器とフィルターもRoboVac 11SとRoboVac 30Cは共通のものを使用している様子。


リモコンを見てみると、RoboVac 11Sのリモコン(左)にはディスプレイがついていますが、RoboVac 30Cのリモコン(右)にはディスプレイがありません。これはRoboVac 11Sではリモコンでスケジューリング機能を操作していたため。RoboVac 30Cではスマートフォンと連動した「Eufy Home」アプリでスケジュール機能を設定可能。


RoboVac 30Cでは、最適な掃除モードを自動的に選びながら掃除する「自動モード」、特定の場所を円を描くように掃除する「スポットモード」、壁を沿うように移動し、壁際を確実に掃除する「エッジモード」、30分だけ稼働する狭い部屋向けの「クイックモード」、本体を手動でラジコンのように操作する「マニュアルモード」の5種類のモードが選択可能。これら5種類のモードはいずれもRoboVac 11Sに搭載されていたモードですが、ボタンの配置が異なります。

5種類のモードに関しては以下のレビューで詳細に解説していますが、RoboVac 20に搭載されていた「フリーモード」「ジグザグモード」「ポリゴンモード」の機能はRoboVac 30Cでは削除されているようです。

3万円以下で7つの掃除モードを搭載したAnkerのロボット掃除機第2弾「RoboVac 20」を使ってみた - GIGAZINE


また、RoboVac 30CとRoboVac 11Sには「BoostIQ」という汚れの強い場所では自動で吸引力を引き上げる機能が搭載されています。RoboVac 11SとRoboVac 30CではBoostIQが素早く作動するようになった点と、吸引力がRoboVac 11Sでは1300PaだったものがRoboVac 30Cでは1500Paに強化された点が異なります。RoboVac 30CのリモコンのBoostIQボタンを押すと、ビープ音の鳴った回数でどの吸引力レベルになっているかが確認できます。


充電ステーションと電源アダプターやサイドブラシもRoboVac 11SとRoboVac 30Cでは共通のものを使っているようです。バッテリーもどちらも「Li-ion 2600mAh」を使っており、掃除時間は最大100分、充電時間は300分から360分と変わりませんが、消費電力はRoboVac 11Sは25W、RoboVac 30Cが40Wと、RoboVac 30Cの消費電力のほうが高めでした。


まとめると、RoboVac 30CとRoboVac 11Sでは、RoboVac 30Cだけがスマートフォンアプリを使って細かなスケジュール管理ができ、外からも掃除を命令可能です。吸引力はRoboVac 11Sでは1300Pa、RoboVac 30Cでは1500Paで、BoostIQがRoboVac 30Cでは強化されている点を考えるとカーペットの多い家ではRoboVac 30Cが効果を発揮してくれるはずです。

「Eufy RoboVac 30C」はAmazon.co.jpやAnker公式オンラインストアなどから税込3万4800円で購入可能です。

Amazon | Eufy RoboVac 30C(ロボット掃除機 by Anker)【BoostIQ搭載 / Wi-Fi対応 / 1500Paの強力吸引 / 静音設計 / 自動充電】 | eufy | ロボット型クリーナー

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
2万円台で購入可能なAnkerのロボット掃除機「Eufy RoboVac 11S」がどう進化したのか徹底的に調べてみた - GIGAZINE

3万円以下で7つの掃除モードを搭載したAnkerのロボット掃除機第2弾「RoboVac 20」を使ってみた - GIGAZINE

防水&フルワイヤレスでインテリアとしても外出先でも使えるポータブルスピーカーAnker「Soundcore Model Zero」レビュー - GIGAZINE

大容量電流で車のジャンプスタートもスマホの充電もできるモバイルバッテリー「Anker Roav ジャンプスターター Pro」を使ってみた - GIGAZINE

AC出力に対応した2000台限定の超大容量モバイルバッテリー「Anker PowerCore AC」を実際に使ってみた - GIGAZINE

in レビュー,   ソフトウェア,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.