ミクロの世界に存在する凶暴な超捕食者たちの知られざる実態

自然界には、酸を吐き、自分の体を武器のように伸縮させて獲物を捕食するミクロの生物が存在します。こうした生物の生態について、科学系YouTubeチャンネルのKurzgesagtが紹介しました。
What’s It Like to Be Killed by Nature’s Most Brutal Predator - YouTube

たった一滴の海水の中には、およそ100万個の微生物と1000万個のウイルスが存在しています。Kurzgesagtは最大1000万種存在すると考えられている原生生物を取り上げ、その捕食方法について説明しています。

最初に取り上げたのはColeps hirtus(繊毛虫類)という生き物。ぴったりとかみ合った板のような部位で構成された硬い装甲に覆われています。

板の隙間からは数百本もの繊毛が伸びていて、波打つように動き、捕食者に向かってドリルのように回転しながら前進します。高速で突進を行うことで、獲物に穴を開け、肉片を引きちぎることができます。

口の周囲には十数本もの毒入り注射器が並んでいて、獲物に突き刺さると内部の化学物質が細胞膜を溶かし、細胞を死滅させ、小さな魚の皮膚に大きく裂けた傷を作ります。戦いによって放たれる化学物質が他の個体を引き寄せ、自分よりはるかに大きい生き物を集団で捕食してしまうそうです。

実際の映像はこんな感じ。
コレプス?Coleps as a hunter - YouTube

Kurzgesagtが次に取り上げたのがPseudomicrothorax dubiusです。

一見すると無害そうな小さな口から、シアノバクテリアなどの細菌を吸い込みます。小さな口は22本の小さな腕のような部位が輪のように連なった構造で、恐ろしい速度で獲物を引き込みます。歯がない代わりに超強力な胃酸に相当する液体を詰めた数百個もの小さな小胞を持ち、獲物をスープ状に溶かしてしまいます。

なお、捕食される方も細胞を切り離して抵抗することがあるそうです。

次にKurzgesagtが紹介したのがPolykrikos kofoidii。4つの半独立した個体が融合し、一つの大きな細胞として行動する特性を持ち、融合したマカロンを積み重ねたような姿をしています。

この生物が持つのが二連装の銛(もり)発射装置。この武器によって、自分の体格をはるかに超える戦闘力を持つ、恐るべき頂点捕食者となっています。

Polykrikos kofoidiiはサメのように、獲物の周囲をぐるぐると回り、徐々に距離を縮めながら近づきます。そして、銛発射装置の上部を獲物に向けて打ち出します。獲物に当たった銛は破裂し、獲物は粘液の膜で覆われます。

その直後、第2段階が発射されます。鋭い先端を持つ長い銛が飛び出し、一気に距離を詰めて獲物の細胞へ深く突き刺さり、しっかりと固定されます。

やがて銛がゆっくりと巻かれ、Polykrikos kofoidiiの口へと引き込まれていきます。閉じ込められた獲物には大量の酸が浴びせられ、生きたまま溶かされていきます。

恐ろしい生態ですが、赤潮の原因となるプランクトンを捕食するため、人間にとっては有益な存在です。

Kurzgesagtは「次に泳ぎに行くときは思い出してください。たった一滴の水の中で、これほど多くのことが起きているのです」とまとめました。
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