人々の意見を取捨選択して適切な意見を組み立てスピーチ化するIBMの「Project Debater - Speech by Crowd」

by Shane Rounce

IBMが開発した人間とほぼリアルタイムでディベートできるAI「Project Debater」の新コンポーネント「Speech by Crowd」が世界最大級の見本市・CES 2019でお披露目されました。

Share Your Thoughts and Gain Perspective with IBM Project Debater
https://www.ibm.com/blogs/research/2019/01/project-debater-ai/

IBM Project Debater
http://ibm.biz/Debater2019

Speech by Crowdは、集められた大量の意見の中から優れたものを集めて1つの意見を組み立てて、スピーチ化してくれる仕組み。実際にどのような仕組みになっているのかというムービーが以下のもの。

IBM Project Debater - Speech by Crowd - YouTube

サンプル議題は「ソーシャルメディアはよくないことよりよいことの方が多い」。ここに意見を投稿します。

投稿されたのは「ソーシャルメディアは行方不明の家族や友人と連絡を取り合うことができる」という内容。

まずは内容チェックが行われます。この意見はテーマに対して賛成(Pro Statement)であることが示されています。

「若い人の中には投稿した内容のせいで就職活動で候補から外されている人もいます。姓を変えることになったという話も聞きました」という意見は、信頼性が低い(Low Confidence)と判断されました。

多くの意見がある中から、特に優れた意見が選ばれ……

類似テーマの意見がクラスタ化されます。

「友情」「交流」など、テーマごとのクラスタが作られ……

話の流れが組み立てられます。

そしてスピーチが完成。

IBMでは毎年2月に「Think」というイベントを開催しており、2019年はディベートの世界チャンピオンを迎えて「人間とAIのディベート対決」を行う予定となっています。