Slackが経済制裁対象国を訪れたユーザーのアカウントまでBANしてしまう
by Scott Webb
チームコミュニケーションツールの「Slack」が、アメリカが経済制裁の対象としている国を訪れたユーザーのアカウントをBANしていると報じられています。
Slack 'bans users' who have visited US sanctioned countries - BBC News
https://www.bbc.com/news/technology-46642760
これは、実際にアカウントがBANされたというユーザーの報告によって明らかになったものです。
SlackからアカウントがBANされたと報告しているユーザーのひとりが@a_h_aさん。Slackからは事前の通知なしにアカウントがBANされており、「Slackはアメリカの経済制裁対象国であるキューバ・イラン・北朝鮮・シリア、ウクライナのクリミアといった地域からの使用を禁止しています。我々はあなたのチームがこれらの地域にゆかりがあることを検知したので、直ちにアカウントを停止しました」というメッセージをアカウントが凍結されたあとに受け取ったとのこと。しかし、@a_h_aさんは「私はカナダの博士課程の学生で、イランのチームメイトなんていません!Slackは民族的にイランに関連している人の口座を閉鎖しているのですか?私の民族に関する情報はどこから?」とツイートしており、アカウントが凍結された理由は自分がイラン人であるからではないかと推測しています
Slack closed my account today!
— Amir (@a_h_a) 2018年12月19日
I’m a PhD student in Canada with no teammates from Iran!
Is Slack shutting down accounts of those ethnically associated with Iran?!
And what’s their source of info on my ethnicity?#slack #UsSanctions pic.twitter.com/mY8Ltczq8v
また、Hacker Newsには「妻のSlackアカウントが突然凍結されました。妻は数年前にキューバへ旅行している最中にSlackアカウントを作成しました。彼女はSlackを頻繁に使用する組織の共同創始者で、過去数年分の仕事データやメッセージにアクセスできなくなっています」という投稿があり、過去に経済制裁対象国を訪れたというだけでアカウントをBANされている人もいる模様。
My wife’s Slack account was closed yesterday. She created the account while tra... | Hacker News
Slackは「指定された対象国に由来するIPアドレスを持つプラットフォーム上のアカウントや、ワークスペースの所有者を検出した可能性がある」と述べており、間違ったアカウントBANについては「見直す」としています。
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