Googleがゲームストリーミングプロジェクト「Project Stream」を発表、Chromeで最新ゲームがプレイ可能に
2018年10月1日、Googleは新しいゲームストリーミングサービスの開発プロジェクト「Project Stream」を正式に発表しました。10月5日から、Google Chrome上で「Assassin's Creed:Odyssey」を無料でプレイできるテストを限定的に実施する予定とのことです。
Pushing the limits of streaming technology
https://www.blog.google/technology/developers/pushing-limits-streaming-technology/
最新のゲームの中にはかなりのハイスペックを要求するものがあり、高価なハイエンドPCを持っていなければ遊べないという問題があります。しかし、ゲームストリーミングでは、クラウドサーバー上でゲームを動かし、映像や音声を受信してプレイします。そのため、プレイヤーは自身の環境に依存することなく、最新のゲームを遊ぶことができます。
Googleは以前よりクラウドを利用したゲーム事業への本格参入がウワサされていて、2018年2月には独自のゲームストリーミングサービスを開発中であると報じられていました。
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今回発表されたのは、Googleが大手ゲームパブリッシャーであるUbisoftと提携し、2018年10月5日に発売される新作「Assassin's Creed:Odyssey」をChromeブラウザにストリーミング配信するテストを発売同日から行うということ。テストは2019年1月上旬まで行われるそうです。
「Assassin's Creed:Odyssey」のストリーミングは、同じく10月5日から日本限定でNintendo Switchを対象にして行われます。ただし、Nintendo Switchのストリーミングでは30fps限定となっているのに対して、「Project Stream」は60fpsでプレイが可能になっているとのこと。実際にGoogle Chrome上で「Assassin's Creed:Odyssey」を、1080p・60fpsでプレイする様子がムービーで公開されています。
Project Stream Official Gameplay Capture - YouTube
遠くにあるサーバーからインターネットを通じて信号・映像・音声をやりとりしている仕組みである以上、ゲームストリーミングの最大の壁は「遅延」です。例えば、ジャンプボタンを押してから、実際にゲーム内でキャラクターがジャンプするまで、わずかにラグが入ることになります。テレビや映画のストリーミング配信の場合では多少のラグは特に気になりませんが、ゲームで数秒のラグが生まれるとプレイヤーにとって大きなストレスとなってしまいます。Googleのプロダクトマネージャーであるキャサリン・シャオ氏は「『Project Stream』では遅延をミリ秒で測定し、グラフィックの劣化もありません」と語っています。
「Project Stream」のテスト参加者は人数が限られていて、参加申し込みの資格は以下。
・アメリカに在住していること。
・17歳以上であること。
・Googleアカウントを所有していること。
・Ubisoftアカウントを所有していること。
・PCにChromeの最新バージョンを搭載していること。
・毎秒25メガビット以上の安定したインターネット接続環境にあること。
記事作成時点では、日本でも「Project Stream」が展開されるかは不明です。
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