コーヒーを飲んでいないときに起きる頭痛は「カフェイン切れ」の可能性アリ
by rawpixel
ふだんコーヒーや緑茶、紅茶などをよく飲んでいる人が、飲み物を飲んでいないときに頭痛に襲われることがある場合、その原因は「カフェイン切れ」である可能性があります。
Health Check: why do I get a headache when I haven't had my coffee?
https://theconversation.com/health-check-why-do-i-get-a-headache-when-i-havent-had-my-coffee-100163
眠気覚ましのために、あるいは仕事や学業を頑張るために、カフェインの入った飲み物を飲んでいるという人は少なくありません。カフェインを摂取すると、脳や脊髄にあるアデノシン受容体と結び付きます。アデノシン受容体はアデノシンと結びつくと眠気を誘うのですが、この結合がカフェインによって阻害されるので、眠気を感じにくくなるというわけです。
しかし問題は、カフェインの中毒性(習慣性)です。大麻や麻薬、シンナーなどの薬物を使っていると、やがて薬物依存症になり、やめようと思ってもやめることがとても難しくなります。また、やめたいと思っても、薬物の効果が切れてくるとさまざまな離脱症状が出て苦しくなり、再び薬物に手を出してしまうという事例もあります。
コーヒーを飲んでいる人を襲う頭痛は、カフェインからの「離脱症状」の1つ。一般的に、カフェインの離脱症状として起きる頭痛は頭が締め付けられるような痛みをもたらすもので、痛みは軽度、期間はそう長くないのですが、人によっては全身性片頭痛を引き起こす可能性があるとのこと。
離脱症状は、コーヒーをがぶ飲みしている人だけではなく、1日に1杯しか飲まないという人や、カフェインの摂取を控えているという人でも起き得ます。コーヒーを3日連続で飲むだけでも中毒になってしまい、次の日にコーヒーを飲まないだけで気分が悪くなることもあるそうです。
症状は、コーヒーや紅茶などカフェインを含む飲み物をカップの4分の1ほど摂取すれば、30分から1時間以内には治ります。シドニー大学の研究によれば、デカフェ(カフェイン抜き)のコーヒーでも、本人たちにカフェイン抜きであることを伝えなければ効果があったとのこと。
これまでの研究で、コーヒーにはうつ病や自殺の危険性低下・運動能力向上といったいい面が見つかっていますが、カフェイン中毒とも付き合っていくことになるという点は避けられません。
・関連記事
カフェインが最大限のパフォーマンスを引き出す摂取量を算出するアルゴリズムをアメリカ軍が開発 - GIGAZINE
「健康にいいコーヒー」の作り方を科学する - GIGAZINE
カフェインの摂取で慢性ストレスを軽減できることが判明 - GIGAZINE
クリエイティブさを求めるならばカフェインの摂取は控えた方が良いことが判明 - GIGAZINE
「コーヒー」や「昼寝」よりも眠気や疲労を吹き飛ばすのにぴったりな「コーヒーナップ」をムービーで解説 - GIGAZINE
コーヒーとビールは一体どちらが想像力を豊かにする作用があるのか - GIGAZINE
・関連コンテンツ