ゲーム開発を始める前に知っておくべきこと

By WorldSkills UK

「自分だけのゲームを作ってみたい」と考えて、ゲーム開発を始めようとする人は多くいます。しかし、何から始めたら良いのかわからなくて、なかなか一歩を踏み出せなかったり、始めてみたのは良いものの、あまりの難しさに挫折したりした人もいるはず。YouTubeでゲーム開発に関するムービーを多数アップロードしているExtra Creditsが、初めてゲーム作りをしようとする人向けに「ゲーム開発は何から始めるべきか？」について、解説しています。

Making Your First Game: Basics - How To Start Your Game Development - Extra Credits - YouTube

世の中には「ゲームを作ってみたい」と考える人がたくさんいます。こうした人は、よくわからないままにゲームエンジンを選択してゲーム開発の世界へと飛び込んでしまいがち。

当然、これではなかなかうまくいかず、途中で投げ出す人が続出します。これではあまりにも残念なので、Extra Creditsが「初めてゲーム作りに取り組む人たちが陥ってしまいがちな問題」を回避するためのアドバイスをまとめてくれています。

アドバイスの1つ目は「適切な目標の設定」。たとえば、目指すゲームが「ゴッド・オブ・ウォー」や「ファイナルファンタジーX」だとします。

しかし、こうしたゲームはプロが数十人、あるいはもっと多く集まった上で、数年がかりで作られています。

ということは、ゲーム開発の経験がない人間だと、人生すべてを捧げたとしても同じようなゲームを作ることはまず不可能だといえます。

完成したとしても、そのゲームは「ゴッド・オブ・ウォーではない何か」であることは明白です。

最初にすべきことは「なるはや」で作れて、ちゃんとプレイできるゲームを作ること。つまり、まずは「ゲーム作りを体験する」ことが大事。

なので、作る内容は「段差を飛び越え、目的地を目指す」というような簡単なものでOK。

この時点では、多少のバグは気にしなくてもよいそうです。

重要なのは「ゲームを作り上げた」という事実。1本目を完成させることなく挫折する人がたくさんいるので、1本作り上げた時点で、その上のステップへ進んだといえます。

完成したゲームは友人などにプレイしてもらうべき。友人たちは膨大な予算を投じて作られたゲームに慣れているので、感想は批判的なものになるかもしれませんが、これもまた気にしなくてOK。何より大事なのは、自分が「ゲームを作るのにどれくらいの労力が必要だったか」を知ること。

ゲーム開発を継続していれば、そのうち、友人たちから「次のゲーム、まだ？」と言われるようになるはず。

2つ目のアドバイスは「最初に作るゲームで『特別なアイデア』を実現しようとしないこと」。「特別なアイデア」にこだわると他の開発がまったく進まなくなってしまうためで、ゲーム制作にあたってはさまざまなチュートリアルを学びつつ、自分でもできそうなものから順に作業を進めるべきだとのこと。

わからないことはチュートリアルのムービーを見たり自分で調べたりして解決することになりますが、時にはフォーラムの活用も重要。素人のような質問であっても親切に教えてくれる人がほとんどだとのこと。

ゲーム制作にあたってプログラミングに対する不安を覚える人もいるはずですが、Extra Creditsは「心配無用」とフォロー。ゲーム設計がしっかりしていれば、作らなければならないプログラムの量はそう多くはなく、プログラミング未経験の人でもこなせる量だそうです。

3つ目のアドバイスは「ゲーム設計は自分のスキルに合わせる」ということ。もしプログラミングが苦手でも、絵が得意なのであれば、プログラミングを必要最低限学んだ上で、あとは絵の方を重視すれば問題なし。

絵が苦手ならマインクラフトのように、最低限のグラフィックで実現可能なゲームを作ればOK。

できないことはできないと認めた上で自分に制約を設ける方が「創造性あふれるゲーム」を生み出すことにつながります。

プログラミングにも絵に自信がないということであれば、アセットストアでゲーム用の素材をダウンロードするという手があります。

Extra Creditsからの最後のアドバイスは「諦めないこと」。仕事や学業と並行してのゲーム開発は大変な作業となります。

しかし「価値のあることはすべて大変」なもの。そんな日々を乗り越えると、いつかゲーム開発が仕事になり、他に縛られることなくゲーム作りに没頭できる生活が送れるようになるかもしれない、とExtra Creditsは締めくくっています。