遊園地経営SLGのジェットコースターで計算機を作り上げた猛者が登場
遊園地経営シミュレーションゲーム(SLG)「ローラーコースタータイクーン」シリーズは、単なる経営シミュレーションゲームとしてだけでなく、自由度の高いアトラクション建設機能もあって根強い人気のあるタイトルです。シリーズ2作目となる「ローラーコースタータイクーン2」をオープンソース化して機能を強化しようというプロジェクト「OpenRCT2」で、ジェットコースターの配置で足し算とかけ算が可能な計算機を作り上げてしまった人が登場し、話題となっています。
I built a calculator made out of rollercoasters - Album on Imgur
https://imgur.com/a/PPaUQKi
Someone Made a Calculator Out of Roller Coasters in ‘RollerCoaster Tycoon’ - Motherboard
https://motherboard.vice.com/en_us/article/a3qvkz/someone-made-a-calculator-out-of-roller-coasters-in-rollercoaster-tycoon
ジェットコースターで再現された電子計算機の全体図。一桁の足し算とかけ算が可能です。
入力部分はこんな感じ。2台のコースターをこの上に走らせて……
計算結果の部分に片方のコースターが出てくるという仕掛け。
計算は基本的に地下にある複雑な路線の上で行われます。
コースターはこの複雑な路線の上で慣性のみで動き続け、路線上で衝突することで計算が可能になります。
実際にジェットコースターで作った計算機を稼働させている様子は以下のムービーで見ることができます。
A calculator made from rollercoasters in Rollercoaster Tycoon 2 - YouTube
ムービーでは2×8の計算を行っています。まずは最初の分岐でかけ算か足し算を切り替えます。今回はかけ算なので、左へコースターが進むように分岐を設定します。
その先にある数字の列から、入力する数字の分岐を切り替えます。今回は「2×8」の計算を行うので、2と8の分岐点をクリック。
分岐の先にはトンネルがあり、そこからコースターは計算用のコースに進みます。
計算を行うメインの部分は、大量に並んだ山のコースです。一つ一つの山はコースターがぎりぎり超えられないレベルの高さに設定されていて、1台のコースターが山の間を行ったり来たりしながら進みます。
もう1台のコースターは地下で加速して、高速でメインの部分に乗り上げます。そしてタイミング良く山の間を進んでいたコースターへ衝突し、大爆発を起こします。衝突されたコースターは爆発の衝撃で山を越え、答えを示すコースへ進みます。地下の異常なまでに複雑なコースは、全200種類の計算の衝突と加速のタイミングを絶妙に合わせるために設計されたものとのこと。
コースターは答えの書かれたトンネル出口に現れます。2×8=16をコースターで計算できました。
制作したマルセル・ヴォス氏が初めてローラーコースタータイクーンに触れたのは4歳の頃で、それ以来ずっとローラーコースタータイクーンを遊び倒していたそうです。2015年にOpenRCT2へ参加した際は、ヴォス氏はゲームのシステム構築部分を担当していました。ヴォス氏が今回の電子計算機を作るのにかかった時間は、わずか35時間ほどとのことで「私はゲームを遊びながらゲームの限界に挑み、できる限りのものを最大限に活用しようと思っています。今回やり遂げたことはまったく役に立つことではありませんが、最高に楽しいです」と語っています。
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