「Androidの生みの親」開発の「Essential Phone 2」が販売中止との報道、理由はメーカー企業の身売りか?
Androidの生みの親であるアンディ・ルービン氏が設立したスタートアップ・Essential Productsが、新製品のAndroidスマートフォン「Essential Phone 2」の販売予定をキャンセルしたとBloombergが報じています。販売中止の理由は、ルービン氏がEssential Productsの売却を検討しているからとのことです。
Android Creator Puts Essential Up for Sale, Cancels Next Phone - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-05-24/andy-rubin-s-phone-maker-essential-is-said-to-consider-sale
ルービン氏が立ち上げたスタートアップ・Essential Productsは、スマートフォン「Essential Phone PH-1」を販売しています。Bloombergによると、Essential ProductsはEssential Phoneの開発に1億ドル(約110億円)以上を費やしたそうで、これはEssential Productsを設立するために調達した資金の約3分の1だとのこと。発売直後のEssential Phoneの価格は699ドル(約7万6000円)でしたが、2017年10月には価格を499ドル(約5万5000円)とさらに引き下げ、Essential Phoneはこれまでに少なくとも15万台を販売しているそうです。
その次期製品であるEssential Phone 2の販売がキャンセルされたのは、ルービン氏がEssential Productsそのものを売却しようと考えているからだとBloombergは報じています。Bloombergによると、Essential Productsが世界最大規模の金融企業クレディ・スイス・グループAGと契約して助言をもらっている他、買収を検討している企業からも打診を受けていて、ルービン氏はEssential Productsの身売りを前向きに検討しているとのこと。
Essential Productsはスマートフォンやスマートスピーカーのようなハードウェアだけではなく、さまざまな特許や携帯電話用の周辺機器、さらにはAppleやGoogleから引き抜いたと言われる優秀なエンジニアも多く抱えているため、株式市場の運営を行うEquidateの分析では、Essential Productsには2017年時点で10億ドル(約1100億円)近い資産価値があると考えられています。
Bloombergの取材に対して、Essential Productsの広報担当者はコメントを拒否し、クレディ・スイスのスポークスマンも反応しなかったとのこと。しかし、Bloombergの報道を受けてか、ルービン氏はTwitterで「私たちは常に複数の製品を同時に開発していて、その中でより大ヒットしそうなものを選んでそれ以外は販売中止も辞さない」と、BloombergによるEssential Phone 2の販売中止報道を暗に認めるようなツイートをアップしています。
We always have multiple products in development at the same time and we embrace canceling some in favor of the ones we think will be bigger hits. We are putting all of our efforts towards our future, game-changing products, which include mobile and home products.
— Andy Rubin (@Arubin) 2018年5月24日
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