全編iPhone Xによって撮影された短編映画「Three Minutes」がYouTubeで公開中
2017年に登場したiPhone Xは非常に高性能なカメラを搭載しており、iPhone Xで撮影した写真はプロの写真家も絶賛するレベルであると評判になっています。そんなiPhone Xを使って全編を撮影した著名映画監督ピーター・チャン氏による映像作品「Three Minutes」が、YouTubeで公開されています。
Three Minutes — A Short Story by Peter Chan — Apple
中国語で九九を口ずさみながら、花火を振り回す少年。
手の動きにオーバラップして……
一瞬だけ、鉄道員らしき制服が見えます。
場面は変わり、雄大な自然の中を走る列車。
「南寧とハルビンを結ぶ長距離鉄道は、中国で最も長い路線です」と、鉄道乗務員の女性が語ります。
路線の全行程は6日間にも及ぶとのこと。女性にはディンくんという名の息子がいるそうですが、ほとんど会うことができないそうです。
列車の中には大勢の乗客。新年のお祝いをするために、地元へ戻って家族と一緒に過ごす人々です。
車両内には家族との再会を心待ちにする人々の笑顔であふれていますが、女性は乗務員の仕事があるためディンくんに会うことはできません。女性は仕事のため普段から家に帰ることができる日が少なく、ディンくんは妹の家に預けているとのこと。
「妹に迷惑をかけたくなくて、ディンと一緒にいられる時はいつも厳しくしてしまいます。でも、ディンと別れると『もっと優しくしてあげればよかった』とすぐに後悔するのです」と語る女性は、物思わしげに車窓から外を眺めます。
数日前、ディンくんを世話している妹から女性に手紙が届きました。どうやら新年のお祝いに母親と会えないディンくんをかわいそうに思って、列車が停車する凱里駅のプラットフォームにディンくんを連れていき、少しだけでも母親と会わせてあげたいそうです。
凱里駅の停車時間は、わずか3分間。
プラットフォームで列車を待つ、女性の妹。
遠くに見える列車をじっと見つめる少年。ディンくんです。
駅のプラットフォームには、大勢の人々が家族を出迎えるために集まっています。
女性がディンくんを見つけ、名前を呼びながら窓をたたきますが……
残念ながらディンくんは女性に気づきません。
列車が止まり、女性は乗務員としての業務を始めました。
女性の妹とディンくんは必死に人混みの中をかき分けて母親を探します。
ホームは久しぶりの再会を喜ぶ人々の笑顔で一杯。
女性の妹に抱きかかえられたディンくんはようやく母親を発見し、「ママー!」と叫びました。
母親もその声に気づきますが、乗務員としての仕事を中断するわけにも行かず、次々とやってくる乗客たちをさばきます。
ようやくディンくんと向き合うことができた時には、すでに残り時間は1分50秒を切っていました。
母親と抱き合ってうれしそうに笑うディンくん。
母親はディンくんに話しかけようとしますが、感極まったのか言葉が出てきません。
すると、ディンくんは九九を口ずさみ始めました。
ディンくんは小学校に入り、「僕はちゃんと勉強を頑張ってるんだよ!」ということを母親に伝えるため、必死に九九を練習していたのです。
残り時間が少なくなり、あせった母親はディンくんに話しかけようとしますが……
妹に「ディンに最後まで九九を言わせてあげて。一生懸命練習してきたの」と制止されます。
再び九九の暗唱を始めたディンくん。
2人が一緒にいられる時間はあと1分もありません。一体どうなってしまうのでしょうか。
続きはYouTubeのムービーで確認することができます。
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