恋人や伴侶と和解するための科学的に示されたベストな方法

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「ケンカの後に取る和解のためのアプローチには、男女で差があるのか？」「そしてパートナーが取ったアプローチが自分に対して本当に効力を持つのか？」という点を、バックネル大学の心理学教授T・ジョエル・ウェイド氏やオークランド大学の心理学教授ジャスティン・モジルスキ氏が調査しました。その結果、もちろん男女共通の「効果的なアプローチ」は存在するものの、男女によって効き目が違うアプローチが存在することがわかりました。「自分だったらこうして欲しい」という認識の違いにより、相手に対して非効果的な和解のアプローチをしている可能性が明らかになっています。

Sex Differences in Reconciliation Behavior After Romantic Conflict | SpringerLink
https://link.springer.com/article/10.1007/s40806-017-0108-6

How to Reconcile with a Romantic Partner - Scientific American
https://www.scientificamerican.com/article/how-to-reconcile-with-a-romantic-partner/

ウェイド氏の研究チームはまず、男女74人の被験者に対し、被験者自身や同性の知り合いががこれまでパートナーに対して取ってきた和解のアプローチについて質問しました。その後、研究者らは、200に上った回答を「謝罪」「贈り物」「性的な接待」など21カテゴリで分類しました。この結果、女性がよく取るアプローチには「謝罪」「コミュニケーション」「贈り物」「愛情を示す」「性的な接待」などが含まれ、一方で男性が取るアプローチには「贈り物」「謝罪」「性的な接待」など女性と共通する部分のほかに、「一緒に時間を過ごす」「気の利いた行為」などが含まれたとのこと。女性はコミュニケーションを取ったり愛情を示すことが多いのに対し、男性は贈り物を送ったり気の利いた行いをすることが多いということがわかりました。

by Sean Molin

しかし、男性と女性が異なるアプローチを取る傾向があるのだとすれば、そのアプローチを受けた時の異性パートナーの反応も異なったものになるのでは？ということで、研究者らは次なる調査を実施。ウェイド氏らの研究チームは男女の被験者164人に対し、1つ目の調査で使用した21カテゴリについて「もし自分のパートナーがそのアプローチを行ったらどれほど効果を発揮するか」を評価してもらいました。

すると、男女いずれも「コミュニケーションを取る」「謝罪する」「相手を許す」「一緒に時間を過ごす」「妥協する」について高評価し、「無視する」「パートナーを避ける」「お酒を飲む」「諦める」というカテゴリについては低評価を下しました。一方で、男性は「気の利いた行為」や「性的な接待」を女性よりも高く評価し、女性は「一緒に時間を過ごす」「謝罪する」「泣く」といった相手が感情的な表現や弱さを見せることについて男性よりも高く評価する傾向があったとのこと。研究者らは、男性が涙を見せると女性は男性の感情に触れたと感じ、また争いの責任を負う意志があると考えられることから、女性パートナーからより感情的なサポートを受けられるのではないかと推測しています。

これらの研究結果から、女性パートナーとケンカした男性は、ジュエリーや花をおわびの印として贈るのではなく、誠実に謝り、涙を見せることを恥じるなとScientific Americanには記されています。女性の場合は、謝罪からスタートさせ、愛情を示すほか性的な親密さを見せ、気の利いた行為をすると和解がはかどるとのこと。

by Sean Dunn

ただし、この研究結果は被験者となった男女の性的指向が和解の行動にどう影響するかについてや、18～61歳と幅広い年齢層の被験者において年齢に関係なく同じ傾向が見られるのかについては調べられていません。このようなさらに踏み込んだ内容については、今後の研究で明らかになる部分だとみられています。