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サービスを通してユーザーが得る体験である「ユーザーエクスペリエンス(UX)」をより良いものにする方法


ユーザーエクスペリエンス(UX)とは、製品やサービスの利用を通じてユーザーが得る経験のこと。デザイナーのクリストファー・マーフィーさんが「ユーザーエクスペリエンスを高めるとはどういうことなのか?」というUX研究の包括的なガイドをAdobeのブログサイトに投稿しています。

A Comprehensive Guide To User Experience (UX) Research | Adobe Blog
https://theblog.adobe.com/comprehensive-guide-user-experience-ux-research/

どんなプロジェクトでも、そのプロジェクトの設計に手を付ける前に調査を行い、情報に基づいた意志決定を行うことが大切です。マーフィーさんはブログ上で「ユーザーを調査することはすべてのデザイナーの活動の中核をなすべき」と述べています。つまり、効果的で記憶に残るUXを設計するためには設計プロセスの中心にユーザーを置いておく必要があるということ。

そこで、「サービスを通してユーザーが行いたいことは何か?」という問いを考えるのが大切になってきます。プロジェクトにおいてはまず最初にユーザーを調査し、プロジェクトの範囲と目標を明確に定め、そしてそれからデザインを始めるべきです。そして調査結果は必ずしも正しいとは限らないため、プロジェクトを通して調査を続けていく必要があります。「調査」「デザイン」「試作」「制作」「テスト」という一連のプロセスを繰り返し行うことで、誤った想定をしていた場合に修正を行うことができるようになります。


さて、ではどのように研究を行うのでしょうか。世の中にはたくさんの研究手法が存在します。調査データの分析を行う際には、さまざまな視点から分析することで情報の正確性が高まるため、複数の手法を用いるのが大切です。もちろん、数多くの研究手法のすべてをうまく使いこなすのは難しいですが、マーフィーさんによると研究手法は「定性的か定量的か」「行動的か思考的か」という2つの軸で分類できるとのこと。定性的は質的なアプローチで定量的はデータなどによる量的なアプローチであり、行動的とはユーザーが何をしているのかなどの観察のことで、思考的とはユーザーの意見に耳を傾けることを指しています。


もっとも、研究手法を考える前に忘れてはいけないのは、どのような研究であっても、その手法よりは「誰を研究するか」の方が大切だということです。プロジェクトの他のメンバーではなく、実際に製品を使用すると想定しているユーザーに近い人を調査するべきですし、高齢者のためのプロジェクトなら調査するのは高齢者であるべきです。適切な人を選択することで調査を効果的なものにできます。

「定性的な研究」は、主にユーザの根底にある動機とニーズを調べるために行われます。定性的な研究は主観的な傾向にあり、ユーザーの行動や態度を直接集めて、洞察と理論を組み立てるために行われます。ユーザーに質問する「インタビュー」をはじめ、ユーザーの現場に身を置いて状況に合わせて調査を行い、行動の根底にある潜在的なニーズを明らかにする「コンテキストインタビュー」、メニュー構造などを設計するのに使用される「カードソーティング」などの手法が存在します。

「定量的な研究」は、推定が正しいか確かめるために行われます。定性的な研究に比べて客観的な傾向が高く、構造化されており、測定可能であるため、定量的な研究を使って理論を検証することができます。「アンケート」やGoogleアナリティクスのような「分析サービス」、複数のアイデアのうちどれが一番うまくいくのかを確かめる「A/Bテスト」といった手法が定量的な研究で使用されます。


複数の研究を組合せることで結果の確実性を高めることができます。マーフィーさんは「異なる種類のユーザーテストで異なる想定をテストする」、「複数のユーザーでテストを行う」という2つのことが大切だと述べています。手法はたくさんありますが、それぞれ強みを持っており、それぞれ別のシナリオを導いてくれます。また、人はそれぞれ異なる反応をし、異なる意見を持ちます。調査手法と主題をうまく組み合わせることでより正確な調査を行うことが可能になります。

ユーザーにより良い、より記憶に残る体験を提供するためにはユーザーの目を通して物事を見るのが一番確かな方法です。そしてその方法を実行するためにユーザーの調査が大切なのです。

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