メモ

開発した製品を成功させるためにまず実行すべき「真にユーザーを理解するためのガイド」


アプリやウェブサービスといったテクノロジー製品を開発する場合によく耳にするアドバイスは「ユーザーの声に耳を傾けること」ですが、ユーザーと対話する方法として推奨されているものの多くは非科学的で確証バイアスに満ちているとのこと。過去10年間で2回スタートアップに失敗したというマイク・アダムス氏が自分の経験から得た、「ユーザーを理解するために本当に必要なこと」をつづっています。

The Founder’s Guide to Actually Understanding Users | by Mike Adams | Dec, 2020 | mgadams
https://mgadams.com/the-founders-guide-to-actually-understanding-users-c68feaecac44

10年間で3つのスタートアップを立ち上げたアダムス氏は、1つ目のスタートアップでは失敗し、2つ目のスタートアップでは1150万ドル(約12億円)を調達したものの運営を持続できずに売却を余儀なくされ、2020年時点で3つ目のスタートアップを運営中です。3度目のスタートアップを成功させるためにアダムス氏が過去2回の失敗を振り返ったところ、「ユーザーを理解する方法が不十分だった」という問題に突き当たったそうです。


そこでアダムス氏は、以下4つのステップを「ユーザーを理解するための方法」として確立しました。

◆ステップ1:ジェネレーティブなユーザー調査
既に存在するカスタマーの行動や要望を観察し、潜在的なプロダクトのアイデアを生み出すという手法を「ジェネレーティブ・リサーチ」と呼びます。

ジェネレーティブ・リサーチではユーザーに質問をすることで情報を引き出しますが、このとき、質問のやり方にはコツがあるとのこと。例えば、アダムス氏は「見込みユーザーはビデオミーティングの資料をどのように作成し情報を共有しているのか」という情報を集める際に、ユーザーに対し以下のような質問をしました。

・ユーザーが現行で行っているビデオミーティング後の資料作成&情報共有方法は何か
・資料化した情報の重要度と共有の正確性はどのくらいか
・得た情報の正確さをどのように理解しているのか
・もし情報が不正確だと何が起こるのか
・資料化や情報共有が不要な会話をどのくらい行っているか
・資料化と情報共有にとって重要な会話とはどのようなものか

質問を行う中で、「もし~なら、どうするか?」というような仮定質問は避けるべきとのこと。また、「こういう製品を使いますか?」「こういう可能性はどう思いますか?」といった質問はバイアスのもとであり、間違った製品を作って時間を無駄にしかねないので推奨されていません。言い換えると、必要なのは「実際にユーザーがどのように行動しているのか」という情報を引き出すことのみです。

この手法は、作家のロブ・フィッツパトリック氏が考案した「The Mom Test」と呼ばれるもの。子どもを守るため質問に「イエス」で答えたい母親であっても、ウソがつけなくなるとい方法です。



また、ユーザーに質問をする際には、許可を取ってその対話を録音し、メモをとることが、正しいプロダクトを設計しエンジニアリングするために有益だとされています。

◆ステップ2:ユーザーテストを評価する


ターゲットとするユーザーの声をしっかりと聞いた後は、プロダクトの提供する「解決法」をユーザーが評価するかどうかを確かめるターンに入ります。解決策の評価のためにはプロトタイプを使ったテストを行うべきで、このテストに用いるプロトタイプは実際の製品に近いものがベストではあるものの、モックアップやデザイン案でもOKとのこと。

このテストの目的は以下の2つを定性的に分析することにあります。

1.ユーザーが製品の提供する解決策を理解しているかどうか
2.プロダクトがユーザーの現状を打破するであろうことにユーザーが喜ぶかどうか

このステップには数カ月、場合によっては数年かかることがあるため、多くの開発チームがこのステップを飛ばしたり、十分にテストを行わずにエンジニアリングの段階に進んでしまうとのこと。しかし、このステップを踏み、最初のカスタマーを発見・獲得できるかどうかに製品の成功は左右されるとアダムス氏は述べています。

◆ステップ3:ユーザビリティのテスト


もし開発チームが画期的な解決法を提案できたとしても、ユーザーがその使い方を理解できなければ、製品が成功することはありません。このため、プロダクトの構築の中でユーザビリティのテストを行うことが重要になります。

典型的なユーザビリティのテストは、ユーザーが製品を操作する様子をモニタリングできるテスト環境を構築し、実際にユーザーに製品を触ってもらって「何を見て考えているのか」を説明してもらうというものです。これにより、ユーザーが製品の使用に行き詰まった時、ユーザビリティの問題が明白になります。このとき、「次に何が起こると思うか」「何が起こっているか」「予想と実際の間に差はあるか」を尋ねることが推奨されています。

◆ステップ4:継続的に調査し続けること


最初のテストの結果を製品に組み込んだ後も、新しい機能を加える際にはジェネレーティブ・リサーチあるいは評価テストを繰り返すのが最高の開発チームだとアダムス氏は述べています。

また、既存のユーザーから継続的に情報を得て学習すると同時に、新規ユーザーからの情報を収集し、2つのグループに対応していくことが推奨されています。これは、開発者は新規ユーザーからの声をもとに「最初に使う人のユーザーエクスペリエンス」を改善でき、既存ユーザーの声から「数週間から数カ月使って初めてわかること」の洞察を得ることができるためです。継続的な調査と発見を実現するために、定期的なフィードバックセッションを設定し、ユーザーが何を楽しみ、何にいらだっているかを理解しようとするスタートアップも多いとアダムス氏は語っています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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