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AppleのAIディレクターが開発中の自動運転車関連技術について語る


Appleのティム・クックCEOは自動運転車そのもののさらに先を目指した開発を進めていると明かしていました。そして新しく、Appleの人工知能(AI)研究でディレクターを務めるRuslan Salakhutdinov氏が、自動運転車でどのようなものを目指しているのかについて語っています。

Apple Executive Reveals More of Its Self-Driving Technology | WIRED
https://www.wired.com/story/apple-executive-reveals-more-of-its-self-driving-technology/

Apple AI director talks advances in machine learning & mapping for self-driving car platform
http://appleinsider.com/articles/17/12/09/apple-ai-director-talks-advances-in-machine-learning-mapping-for-self-driving-car-platform

レーザーを使って周囲の物体との位置関係を把握する「LiDAR」という技術が多くの自動運転車に用いられており、AppleもこのLiDARに関する開発を進めています。Appleは2017年の11月にLiDARに関する研究論文を公開していました。

2017年11月に公開された論文では、LiDARと機械学習を用いることで、自動車(緑)、歩行者(黄)、自転車(水色)を識別するソフトウェアを構築する様子が記されていました。


AppleのAIディレクターであるRuslan Salakhutdinov氏によると、Appleが開発中の最新のカメラベースの物体認識システムは、レンズが雨に覆われてしまった場合でも物体を正確に識別し、駐車している車両の影に隠れた歩行者でも特定することができたそうです。この成果について、Salakhutdinov氏は「もしもあなたが5年前に『このような技術が実現可能か?』と尋ねたなら、私はとても懐疑的にではあるものの『できる』と回答したでしょう」と語っており、5年前にはどうやって実現すべきかもわからなかったような技術を開発することに成功したとしています。

また、LiDARとは別の研究プロジェクトの中で、自律型マシンなどの方向感覚を維持するために用いられている「SLAM」と呼ばれる技術を使ったソフトウェアの開発に取り組んでいることをSalakhutdinov氏は明かしています。SLAMは自律型のロボットや自動車に用いられている技術で、マッピングや拡張現実(AR)に関するアプリケーションも備えているとのこと。

さらに別のプロジェクトでは、道路標識などの詳細な情報を含む都市の3Dマップを作成しているとのこと。これは自動運転車を実際に走行させる際に必要なデータであり、Appleが公道でテスト中と報じられている自動運転車ユニットにより収集された情報をもとに作られたものと思われています。

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in ソフトウェア,   乗り物, Posted by logu_ii

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