まもなく開催される「iPhone X」イベントで発表されると予想されている内容まとめ
日本時間の2017年9月13日午前2時から、Appleが新製品発表イベントを開催します。イベントではこれまでさんざんウワサされてきた完全新型のiPhone「iPhone X」のほか、新型Apple WatchやApple TVがリリースされると考えられているのですが、一体全体どんなものの登場がウワサされているのかまとめてみました。
Apple Events - Keynote September 2017 - Apple
https://www.apple.com/apple-events/september-2017/
What to Expect at Apple's Biggest Event in Years - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2017-09-10/what-to-expect-at-apple-s-biggest-event-in-years
◆開催場所
「Apple Special Event」と題された発表イベントは、現地時間の2017年9月12日10時(日本時間で2017年9月13日2時)からAppleが建設したばかりの宇宙船型新社屋「Apple Park」内の「Steve Jobs Theater」で開催されます。
Appleの新社屋「Apple Park」の4K空撮映像でAppleイベント用の講堂「Steve Jobs Theater」の内部をチラ見せ - GIGAZINE
◆iPhone X
AppleはiPhone 7/iPhone 7 Plusの後継モデルとなるiPhone 8/iPhone 8 Plusの2モデルと、長らく「iPhone10周年を記念したモデル」としてウワサされてきた「iPhone X」の3モデルを同時に発表すると考えられています。かつてないほどプレミアムな端末になるとウワサされる10周年記念モデルのiPhone Xについては、以下のような特徴があると言われています。
・デザイン
経済ニュースメディアのForbesがサプライチェーンからCADファイルを入手し、端末デザインがどのようなものになるのかが明かされています。ディズプレイ上下左右のベゼルを極限まで狭めたベゼルレスデザインが採用されており、端末表面の上部にマイク・FaceTimeカメラ(インカメラ)・センサーがある以外、ほとんど全てがディスプレイとなります。
「iPhone 8」の確定版デザインをForbesがリーク、電源ボタンが巨大化か - GIGAZINE
また、端末側面は従来のiPhoneとは異なり、Apple Watchと同じステンレススチールを採用し、背面には2010年に登場したiPhone 4のようなガラスパネルが採用されると言われています。次期iPhoneの背面パネルがガラスになるという報道は、2017年初頭からありました。
新しいiPhoneはアルミをやめてステンレスをガラスで挟み込むiPhone 4のデザインに回帰か - GIGAZINE
・ディスプレイ
端末前面のほとんどがディスプレイとなることで、iPhone Xの本体サイズはiPhone 7 Plusなどの5.5インチiPhoneよりもコンパクトでありながら、ディスプレイサイズは5.8インチに巨大化します。5.8インチのiPhoneが登場するということは2016年3月から報じられていたのですが、その後、従来のTFT液晶から有機ELディスプレイ(OLED)に変更されると報じられるようになり、最近ではAppleがOLEDの供給をSamsungに依存しているために端末価格が高騰するのではという報道にまで発展しています。
iPhone 8が高価になるのは有機ディスプレイがSamsung独占だからとの見方 - GIGAZINE
・ホームボタンとTouch IDの廃止
iPhoneのデビュー以来、ユーザーにとってはなくてはならない重要な操作系として機能してきたホームボタンですが、iPhone Xでは完全に消えてなくなります。ホームボタンの廃止についてはiPhone 7/7 Plusの発表直後からウワサが存在していたのですが、このウワサが事実になるものと考えられています。なお、消えてなくなるホームボタンの代わりに、ディスプレイ上にはバーチャルのホームボタンが表示されることになる模様。
ホームボタンが消えてなくなってもディスプレイ下部に指紋認証テクノロジーのTouch IDが埋め込まれることになり、ディスプレイ上で指紋認証ができるようになるのではという報道もありました。しかし、Touch IDの搭載に手間取り、製造に遅れが生じているという報道もあり、あのウォール・ストリート・ジャーナルからも「iPhone Xは指紋認証センサーなしで出荷される」と報じられています。
・Face ID
製造上の問題によりiPhone Xには搭載されないとみられているTouch IDですが、その代わりとなるのが3D顔認証機能の「Face ID」です。iOS 11のGM版がリークされたことからFace IDの存在が明らかになっており、Touch IDの代替機能として端末のロック解除やiTunes/App Storeでのコンテンツ購入などに使用できることが判明しています。
iOS11のソフトウェア開発最終版がリークされ「iPhone X」の新機能などが続々明らかに、6コアA11Fusionチップ搭載で顔認証機能の「Face ID」採用など - GIGAZINE
・ワイヤレス充電
ながらく待ち焦がれられていたワイヤレス充電への対応も、iPhone Xは果たすとみられています。2017年2月にはAppleがワイヤレスパワーコンソーシアムに加盟し、その後iPhoneサプライヤー企業のトップやワイヤレス充電メーカーのトップが「iPhone Xはワイヤレス充電機能を搭載する」と発言していましたが、2017年8月にはワイヤレス充電機能をテスト中の画像がリークされています。
iPhone 8のX線写真からワイヤレス充電機能をテスト中であることが明らかに - GIGAZINE
なお、iPhone X用のワイヤレス充電器は別売りになるのでは?とも報じられています。
・A11 Fusionチップ
iPhone Xの心臓部には「A11 Fusionチップ」が搭載されるとみられています。iOSデベロッパーのSteven Troughton-SmithさんがiOS 11のGM版を解析したところ、A11 Fusionチップは2つの高性能なコア「Monsoon」と、4つの消費電力の少ないコア「Mistral」による構成で、すべて独立して扱うことができるとのことです。また、A11 Fusionチップは10nmプロセスで製造されているとも言われています。
Just to clarify on the A11: it's two high-power Monsoon cores and four low-power Mistral cores, all independently addressable. No Fusion
— Steve T-S (@stroughtonsmith) 2017年9月10日
なお、AppleはAI専用チップの開発に取り組んでいると言われており、A11 FusionチップがこのAI専用チップから何かしらの恩恵を受けている可能性もあります。
AppleはAI専用チップ「Apple Neural Engine」を開発して自動運転技術やAR分野を拡充の動き - GIGAZINE
・iOS 11
iPhone Xには、Appleが開発者向けイベントのWWDC 2017内で発表した最新OS「iOS 11」が搭載されます。iOS 11について現時点でGIGAZINEで記事化した新機能は以下の通り。
- iOS 11ではiMessagesでサクッと送金可能に、ARにも対応しSiriには「Intelligence(知能)」を搭載 - GIGAZINE
- iOS 11には自分が接続しているWi-Fiに友人をワンタップで招待できる「Wi-Fiシェア機能」が存在 - GIGAZINE
- iOS 11からNFCタグが使用可能に、これまではApple Payでしか使えなかったiPhoneのNFCの機能拡張へ - GIGAZINE
- iOS 11はしばらく使っていないアプリを自動でアンインストールできる - GIGAZINE
- 誰も話題にしていないiOS 11の大きな変更点は「音量表示」が変更されること - GIGAZINE
- iOS 11ではコントロールセンターのデザインが大幅変化&自由にカスタム可能 - GIGAZINE
- iOS 11では画像・動画フォーマットに「HEIF/HEVC」が導入されファイル容量が最大50%削減へ - GIGAZINE
- 方向音痴ですぐ迷子になる人に朗報、iOS11の「ARKit」で地図アプリが「ARナビ」として劇的に進化 - GIGAZINE
- iOS 11はiPhoneが自動でつながりの悪いWi-Fiに接続することを防いでくれる - GIGAZINE
・iPhone X以外のモデル
なお、iPhone Xと一緒にリリース予定のiPhone 8/iPhone 8 Plusの2モデルは、iPhone 7/iPhone 7 Plusのデザインを受け継いだまま、ワイヤレス充電に対応し、背面にはガラスパネルが採用されるとみられています。
◆Apple Watch
iOS 11のGM版コードから、新型Apple Watchの「Apple Watch 3」に関する情報が明らかになっています。Apple Watch 3はLTE対応によりiPhoneなしでも電話をかけたり位置情報サービスが利用可能で、電話番号はiPhoneと共用することになる模様。また、端末デザインとしては大きな変化は見られないものの、デジタルクラウン部分だけが赤色のモデルや、「Ceramic-Gray(セラミックグレイ)」「AlumBlushGold(ブラッシュゴールド)」といった新色が登場するとみられます。
「Apple Watch 3」の情報がリーク、LTE対応&iPhoneと電話番号を共有する見込み - GIGAZINE
また、2017年5月には本体価格を変えずにさまざまな機能を追加するための交換可能な「スマートバンド」を実装するのではとも報じられました。
次世代Apple Watchは本体価格を変えずにさまざまな機能を追加するため交換可能な「スマートバンド」を実装か - GIGAZINE
その他、2015年にApple Watchが発売されて以来、Appleは6か月ごとに新しいリストバンドを追加していることから、Apple Special Eventの中でも新作バンドが発表される、とBloombergは予想しています。
◆Apple TV
新型Apple TVも登場すると予想されており、実現すれば2015年にリリースされた第4世代Apple TV以来のアップデートとなります。ウワサされているアップデート内容としては、4KビデオストリーミングおよびHDRビデオストリーミングのサポート、高解像度のコンテンツを再生するための新型プロセッサの搭載、そしてTVアプリの改善などが挙げられています。なお、2015年にリリースされたApple TVは2014年に発売されたiPhone 6のA8チップを搭載していたので、2017年に新しいApple TVがリリースされる場合、搭載されるチップは2016年に発売されたiPhone 7のA10チップになるのではとも推測されています。
なお、Apple Special Eventの様子はGIGAZINEでもリアルタイム更新予定なのでこうご期待。
Apple Events - Keynote September 2017 - Apple
・関連記事
Appleが新製品発表イベントを2017年9月12日に開催し「iPhone 8」やLTE対応のApple Watch Series 3が登場か - GIGAZINE
iOS11のソフトウェア開発最終版がリークされ「iPhone X」の新機能などが続々明らかに、6コアA11Fusionチップ搭載で顔認証機能の「Face ID」採用など - GIGAZINE
プレミアムモデルの「iPhone X」は通常モデルのiPhone 7s以降に出荷される見込み - GIGAZINE
iPhone 8が高価になるのは有機ディスプレイがSamsung独占だからとの見方 - GIGAZINE
AppleがiPhoneを新品交換・修理代ゼロにするのはどういう場合かわかるガイドライン文章がリークされる - GIGAZINE
・関連コンテンツ