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iPhone Xが高価になるのは有機ELディスプレイがSamsung独占だからとの見方


シリーズで初となる「ベゼルレスディスプレイ」を搭載するとみられている「iPhone 8」は最も価格の安いモデルでも999ドルになると予測されているのですが、iPhone関連のリーク情報で知られるミンチー・クオ氏によると価格上昇の原因の一つはモデルの要となるOLED(有機ELディスプレイ)の生産をSamsung一社に依存していることにあり、Appleは代替となるサプライヤー探しに奔走している模様です。

注記:
なお、実際にOLEDが搭載されたのは「iPhone 8」と同時に発売された10周年記念モデル「iPhone X」のみになりました。

Samsung is sole supplier of costly 'iPhone 8' OLED, putting Apple in 'urgent need' of alternatives
http://appleinsider.com/articles/17/09/06/samsung-is-sole-supplier-of-costly-iphone-8-oled-putting-apple-in-urgent-need-of-alternatives

KGI: iPhone 8 cost higher due to Samsung controlling OLED, no Touch ID due to 3D Touch | 9to5Mac
https://9to5mac.com/2017/09/06/kgi-iphone-oled-samsung-touch-id/

The next iPhone could be super expensive thanks to Samsung
http://mashable.com/2017/09/06/iphone-8-samsung-oled-cost-rumor/

KGI Securitiesのクオ氏が投資家に公表した資料によると、iPhone 8のディスプレイに関してはSamsungがキャスティングボートを握っているとのこと。これはもちろんディスプレイの生産がSamsung独占状態にあるためで、iPhone1台あたりのディスプレイにかかるコストは120ドル(約1万3000円)から130ドル(約1万4200円)とみられています。ちなみに、iPhone 7 Plusの5.5インチ液晶ディスプレイは1枚あたり45ドル(約4900円)から55ドル(約6000円)とみられており、いかにSamsung製OLEDの価格が高くなっているかがわかります。


クオ氏は、AppleはOLEDを供給できる第2のサプライヤー探しになっていると語っています。しかし、最新技術であるOLEDをAppleの求める品質基準で生産できるサプライヤーはかなり限定されるとみられることから、事態が改善されるにはまだ時間がかかりそうです。

ちなみにクオ氏は、iPhone 8で取り沙汰されている「TouchIDは廃止されるのか」問題についてはまだ確かな情報を入手していない模様。資料の中では、OLED搭載と引き替えに「廃止される可能性はある」としながらも、断言は避けているとのこと。TouchID、または指紋認証機能の廃止についてクオ氏は、「ディスプレイを通しての指紋認証性能はあまり高くないと見られており、これがAppleはOLEDで指紋認証機能を搭載しない理由と考えられます」と語っています。


なお、OLEDの生産については日本のジャパンディスプレイが2018年にもスマートフォン向けパネルの生産を開始すると見られており、こちらも期待が集まりそうです。

JDI、18年にスマホ向け有機ELを量産−来春、石川に試作ライン | エレクトロニクス ニュース | 日刊工業新聞 電子版

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in モバイル,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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